(つづき)
だから私が内部監査員養成研修会を実施すると、前述した「監査について真っ先に伝えたい概念」の説明は他の講師の方より長いと思う。
しかし仕事とは、「決められた仕事のルールを順守して業務活動を実施する」の段階から「現在のルールが実情に合わなくなってきている、あるいは合わなくなる恐れがある」「現在の仕事のルールの運用結果からもっとよりよい仕事のやり方の余地が出てくる」の段階が必ずある。
マネジメントシステムの内部監査では「結果の適切性」よりも「結果の適切性が継続的に得られる仕組みや体制の確立・維持・向上=プロセス重視」が求められている。
だから単純に「内部監査を業務としてやれ、と組織からいわれた時の実施手順のみ」を教えることはしたくない、というのが本音である。
だから監査の原則である「客観性」「独立性」「公平性」「監査員の力量」を教えるときもことばだけでなく、出来るだけ具体例で示している。
監査の原則を「ことばだけ」で覚えてもらっても、受講生にテスト的に知識を問えば「知っている」ことになるかもしれないが、監査の原則について実感として「わかった(理解した)」ことにはなかなかならない。
その他に、案外時間を掛けているのは「要求事項」の考え方である。
監査では「適合」か「不適合」かの定義は「要求事項を満たしている=適合」「要求事項を満たしていない=不適合」であるからだ。
要求事項は大雑把に言って、
○明示された要求事項
○暗黙の要求事項
○義務、ニーズ若しくは期待
である。
明示されたもの、例えば契約書や法規制、製品規格、仕様書、検査基準、社内規定類に従って仕事が実施されていなければ、その内容が良いか悪いかは別にして杓子定規に言えば「不適合」である。
これは監査員として判断しやすい。
しかし、「暗黙の要求事項」や「義務、ニーズ若しくは期待」に関しては「組織としてどのような判断基準を持っているか」「利害関係者のニーズや期待がどの辺にあるとどのように把握して、その結果、現在または将来的にどの辺まで満たすべきと考えているか」を監査員はインタビューを通じて確認していく必要がある。
この辺りが利害関係者の感覚とズレていれば組織は成功しないし、信頼され続ける組織体制が整っていない可能性がある。
つまり改善の余地があると状況といえる。
(つづく)
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だから私が内部監査員養成研修会を実施すると、前述した「監査について真っ先に伝えたい概念」の説明は他の講師の方より長いと思う。
しかし仕事とは、「決められた仕事のルールを順守して業務活動を実施する」の段階から「現在のルールが実情に合わなくなってきている、あるいは合わなくなる恐れがある」「現在の仕事のルールの運用結果からもっとよりよい仕事のやり方の余地が出てくる」の段階が必ずある。
マネジメントシステムの内部監査では「結果の適切性」よりも「結果の適切性が継続的に得られる仕組みや体制の確立・維持・向上=プロセス重視」が求められている。
だから単純に「内部監査を業務としてやれ、と組織からいわれた時の実施手順のみ」を教えることはしたくない、というのが本音である。
だから監査の原則である「客観性」「独立性」「公平性」「監査員の力量」を教えるときもことばだけでなく、出来るだけ具体例で示している。
監査の原則を「ことばだけ」で覚えてもらっても、受講生にテスト的に知識を問えば「知っている」ことになるかもしれないが、監査の原則について実感として「わかった(理解した)」ことにはなかなかならない。
その他に、案外時間を掛けているのは「要求事項」の考え方である。
監査では「適合」か「不適合」かの定義は「要求事項を満たしている=適合」「要求事項を満たしていない=不適合」であるからだ。
要求事項は大雑把に言って、
○明示された要求事項
○暗黙の要求事項
○義務、ニーズ若しくは期待
である。
明示されたもの、例えば契約書や法規制、製品規格、仕様書、検査基準、社内規定類に従って仕事が実施されていなければ、その内容が良いか悪いかは別にして杓子定規に言えば「不適合」である。
これは監査員として判断しやすい。
しかし、「暗黙の要求事項」や「義務、ニーズ若しくは期待」に関しては「組織としてどのような判断基準を持っているか」「利害関係者のニーズや期待がどの辺にあるとどのように把握して、その結果、現在または将来的にどの辺まで満たすべきと考えているか」を監査員はインタビューを通じて確認していく必要がある。
この辺りが利害関係者の感覚とズレていれば組織は成功しないし、信頼され続ける組織体制が整っていない可能性がある。
つまり改善の余地があると状況といえる。
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