ニュースによると総務省は、来年の通常国会に「特定電子メール送信適正化法」の改正案を提出するそうです。
現在の法規制は、2002年に制定され、受信者の同意なしに広告・宣伝メールを送付する場合は、
○表題に「未承諾広告※」表記する
○メールに送信者の名称、電話番号を表示する
○受信拒否を通知した人への再送信を禁止する
○違反に対する罰則は1年以下の懲役または100万円以下の罰金を科す
となっています。
それを、改正案の骨子では、広告・宣伝のための電子メールは、
○受信者の承諾なしに送信できることは一律禁止
となるそうです。
つまり、事実上送信できるのは「受信を承諾した読者や会員のみ」となります。

私は常時使用しているメールアドレスがPC用5個、携帯用2個あり、Yahoo!などを加えると10個以上あると思いますが、いまだに「迷惑メール」は多いです。
携帯アドレスは、変更が比較的容易なのでちょっと複雑にすれば迷惑メールは防げますが、
PCアドレスはそうも行かないので、「受信者の立場」で考えれば「法規制の改正」は当然であるし、ありがたい改正です。
しかし、「広告・宣伝する立場」で考えると事実上、名簿などを利用したDM(ダイレクトメール)は送れなくなるのでしょう。
個人情報保護法に関係するプライバシーマークの規定では「個人情報(例:メールアドレス)を名簿などから2次取得して利用する場合は1次取得者が本人の承諾を得るなど適正にメールアドレス取得していること」が確認できれば、電子メールでDMを送付すること(「未承諾広告※」の表記は必要ですが)が可能でしたが今後は不可能になるのでしょう。
ただ、規正法の改正はありがたいことではありますが、規制を守るのはまじめな普通の企業や事業者だけで、我々が「本当に迷惑だなぁ」と思っているメールはきっと減らないでしょう。

話はちょっと変わりますが、昔読んだショートショートの大家「星新一」作品で「テレビやラジオで広告が流れるとその時間は眠ることが出来る薬」の話がありました。
しかし、その薬を服用していた人は、ある病気が治る薬の広告を見逃し病気で死んでしまった、というようなショートショートがありました。
現状、「未承諾広告※」が表記されて送付される法規制上は適切なDMに関して「迷惑」と感じることはあまりありません。
「未承諾広告※」の中には「必要なときに欲しい情報になるから受信拒否はしないでおいてまた送ってもらえるように拒否はしないでおこう、というものも案外あります。
つまり、「タマゴが先かニワトリが先か」で「本人に受信承諾を得る」ためには『きっかけ』が必要になります。
「迷惑メール」と純粋に感じるのは、ほとんど出会い系やキャッシング・ローン系、アダルト系メールです。
しかも手が込んでいて「ご無沙汰しております」で表題が始まったりするので、とりあえずメールを開封してしまいます。
規制して欲しいのはこの手のメールなのですが、おそらくこの手のメールは規制が改正されても減らないのでしょう。
きっと法規制が改正されても「まともな広告メールが入手しにくくなった」という結果だけになるんだろうなぁ。

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