「モンスターペアレント」なる言葉をよく耳にするようになった。
要は、学校に対して理不尽な要求をする親のことである。
最近モンスターペアレントが顕著になってきたことにより、先生が理不尽な対応に追われ、精神的にも疲弊し、本来の教育活動に専念できなくなってきているという。

理不尽なクレームには、
・卒業アルバムに写真が少ない
・集合写真の中心に写っていない
・運動会のピストル音がうるさいから慰謝料をよこせ
・親同士の仲が悪いから子供のクラスを分けろ
・保護者会に参加するために会社を休んだから休業補償をだせ
・義務教育だから給食費は払わない
・箱入り娘で育てたいから誰ともケンカさせないという念書をだせ
などがあるという。

それに対して各自治体も対策を取り出しているという。
東京都港区では、幼稚園、小中学校で弁護士の指導・助言を受けられる制度を導入したそうで、クレームを受けた学校が相談事項を教育委員会に提出し、担当弁護士が学校の相談に乗るそうだ。
ただ、あくまでも弁護士は学校に対する「助言」であって直接保護者とは接しない。
また、京都では、弁護士、警察OB、医師、臨床心理士ら約10人で構成する解決支援チームを近く設置するという。
京都市も港区と同じ仕組みであるが、ケースによっては話し合いの場に臨席することもあるという。

自分が小中学校時代であったのは25~30数年昔の話であるが、子供の自分の記憶にはこの手の保護者のクレームはなかったように思う。
思い出される親のクレームは、高校受験を控えた中学3年生のときに隣のクラスの女性担任の先生が結婚・妊娠し、急遽担任の先生が変更になることになり「産休が想定される先生をなぜ3年生の担任にしたんだ」というクレームだ。
保護者会から帰宅した自分の親が、そういった話題が一部の親から出たという話を聞いた。
しかし、自分の親は「確かにそのクラスの親からすればそう感じるかもしれないけど、そんなことを言うのは、ばっかじゃない」と一笑に付して子供の私に話していた。
保護者会では、妊娠した先生を責めることよりも「子供が受験でナイーブになっている精神状態をどうする」という議論の方が大勢を占めていたという。

子供から見れば、自分の頃の親たちは先生を信用していたし、問題が発生しても「学校と保護者が力を合わせて子供を育てよう」という意識が当然だったように思う。
だから、子供も「くそ教師」「馬鹿教師」と悪態をつくことが多少はあっても基本的には「先生は信頼するもの」という認識が意識の中に刷り込まれていた。
また、教育を他の産業のように「消費するもの」「購入者という立場でクレームを言うのが当然なもの」「言わなきゃ損」「文句を言ったもん勝ち」という概念で捉えることもよくないと思う。

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