仕事柄たくさんの経営者に会うことが多い。
雑談でも、商取引が絡むビジネスの場でも、多くの経営者と会話をしていると「人格・経営理念、行動力、技術など立派なものをお持ちの方だなぁ」と感じる経営者がしばしばいる。
すると私の中で興味の対象は「どうやって(どういうプロセスを経て)このような立派な経営者になられたのかな」という思いが渦巻き、想像を巡らせる。

例えば、大企業であれば、企業としての長年の歴史があり、その中で名経営者、名管理者といわれる方々がたくさん組織内にいただろうから、管理者、経営者としての生きた教科書がゴロゴロいるからそこから学んだのだろうな、とか、叩き上げの創業社長であれば、数え切れないほどの失敗や修羅場を経験する中で自然と経営者としてのカリスマ性や資質が身に付いたのだろうなぁ、と想像できる。

先日、ある講演会を聞きに行った。
事前に講師の吉田聡子氏の略歴が紹介されていたので観察すると「1990年北海道教育大音楽科(声楽専攻)卒、(株)桐光クリエイティブ(映像制作会社:http://www.toko21.com/  )代表取締役」とあったので「どんな経験を経て経営者になられたのかな?」言うことに一番関心があった。
冒頭の自己紹介で「なるほど」と思ったのが「何百人もの北海道経済界の経営者へのインタビューが私の思想と視点のベースである」という点だった。
吉田社長は「北海道経済」という番組制作を担当していた。番組を1本作るとなるとインタビューする会社や経営者の仕事内容やエピソードを事前に頭の中に仕込んでおかなければならない。また、インタビューではテキパキとした受け答えが必要になるから理解力も早くなければ貴重なコメントが引き出せない。企業もの番組制作の中で多くの経営者へのインタビューから、疑似的体験を味わい、自分なりにその考えを咀嚼し、自分に置き換えて実践し、「あの経営者さんが言われていたのはこのことなんだろうな」とフィードバックと検証することで経験値が増加し、経営者として成長されていったのだろう。

吉田社長曰く、北海道の多くの経営者と接する中で「元気企業の特徴」というものあるという。キーワードとしては、
・キーマンの連携
・既存企業が新たな視点を活性化
・北海道の地域性をプラスに活かしている
・顧客の潜在的ニーズを捉えている
・「学」と「官」の知恵と技術を活用している
・経営者自らが汗をかく覚悟と実践
・今あるものを活かした変革
◎金儲けが先ではなく「思想」ありき
→「もの」を売るのではなく「思想」を売る
だそうである。

吉田社長の会社は業績が伸びているという。
仕事の中で学び、気づいた「キーワード」を日々実践していく中で吉田社長自身が変わったのだろう。
つまり「元気企業経営者」の思想や視点が「相互浸透」し、自らを変質させたのである。

※本文は、6月22付【自分を変える”気づき”】メルマがを転載しています。

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