安倍首相が6月1日の閣議で全閣僚に「かりゆしウェア」を着用することを指示したという。
高市早苗沖縄担当大臣が「沖縄の地域特性や優位性を生かした産業振興にも非常に重要なので、各閣僚には率先して着用してもらい、服装の選択肢の一つに加えて欲しい」と提案したそうだ。

かりゆしウェアの「かりゆし」とは沖縄の方言で「めでたい」「幸せ」など縁起がいいというような意味を指し、沖縄では商品や組織名のネーミングに案外使われている。
有名なものでは、サッカーの九州社会人リーグに所属する「沖縄かりゆしFC」があるし、新里酒造が発売している泡盛「かりゆし」がある。

なお、「かりゆしウエア」は沖縄県工業連合会の商標登録となっているので、ブランドの使用は沖縄県衣類縫製品工業組合が認定をした業者のみが使用を許されている。
認定条件は、
○沖縄県内で縫製されたもの
○沖縄観光をPRする柄のもの
であるそうだ。

クールビズの期間は6月1日~9月30日であるが、沖縄ではかりゆし着用期間が4月1日~11月30日となっていて、4月と11月は調整期間(かりゆしウエアまたはワイシャツのどちらでもよい)である。
1990年に「沖縄シャツ」と呼んでいたものを「かりゆしウエア」に改称し、2000年の九州・沖縄サミット以降急激に沖縄のホワイトカラーの服装として定着したようだ。
私が沖縄での仕事をしはじめた2000年ごろはまだ、官公庁や銀行、航空会社、本土系大企業の沖縄支社ぐらいしか着用していなかった気がするが、今では工場作業員、建設現場作業員以外は殆どの職種の人が着用している感じがする。

それにしても暑い夏に「かりゆしウエア」は便利だ。
沖縄でかりゆしウエアを着用した翌週にスーツを着るとぐったりしてしまう。
Tシャツなどを下着としてかりゆしウエアを着るのは年配者に多く、地肌にかりゆしウエアを着るのは若者に多いと誰かが言っていたが、観察してみると確かにそうかもしれない。

着替えを増やすのが面倒なので、以前は沖縄で仕事があるときに東京からかりゆしウェアを着用していくと、ちょっと他人の眼を気にしたが、最近ではかりゆしウエアまたはかりゆしウエアもどきの服装が関東でもかなり売られていて、気にしないで普段から着用できるようになった。
また北海道でも地元の北洋銀行の職員が全員着用している日があり、クールビズの定着とともに全国的にも浸透してきている実感がする。

「クールビズ」といっても本土では「ノーネクタイ」「ジャケットなし」が定着したぐらいで「かりゆしウエア」のようなカジュアルな服装はなかなか定着しない。
気がついたら「カジュアルフライデー」という言葉も死後になっている気がする。
沖縄は工業連合会が振興策として官公庁などに働きかけて定着したが、本土でも「夏の定番」となる服装が何か定着しないものかと思う。

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