(つづき)
コンサルティングのブローカーの出現は、近年の現象である。
ただ、「自分達はブローカーです」と公然とビジネスモデルを表明して業務をしているところは少ないし、もしかしたらその自覚もないブローカーもいる。
ブローカーの多くは、表面上は「コンサルティングファーム」を名乗っている。
つまりコンサルティングのノウハウ不足を補い労務的な管理の手間を省くために指導能力のあるコンサルタントを多くかき集めて業務を丸投げするのである。

ブローカーはコンサルティングサービスの供与を希望する企業と、コンサルティング業務の実施を希望するコンサルタントの間をつないでいる。
本来、コンサルティングファームを名乗り、下請けするコンサルタントに自社の名刺を持たせるのであれば、企業のISO導入目的、システムの現況を正確に把握して評価し、適切なコンサルティングスケジュールを計画し、能力のあるコンサルタントを見極め、教材などテキストも下請けコンサルタントに提供するべき役割があるはずだ。

しかし、多くのブローカーはコンサルティングファームを名乗りつつも、コンサルティング受注だけしたら丸投げである。
通常、仕事を下請けに出すのであれば、会社概要、ISO導入目的、自社でシステムを構築改善する能力のある社内体制があるか、コンサルティング方針、コンサルティングツールなど元請責任として必要な情報を下請けに提供すべきだし、コンサルティングの見積もり過程の中で下請けに相談があってもいいはずである。
だが、多くのブローカーにそのような仕様書的な内容が明確に示された指示書は一切なく、契約金額とおおよその企業側の認証取得希望時期が示されるのみでコンサルティングを丸投げしてくるところが殆どである。

企業の状況を適切に把握して評価したうえで適切なコンサルティングスケジュールを組んで下請けコンサルに適切な委託業務指示をしてコンサルティングを丸投げするブローカーはまだいい。
現実にはほとんどのブローカーがコンサルティングを希望する企業の状況を正確に把握でき能力もなく、安易にコンサルティング受注できそうな価格のみを判断基準に、「お任せいただければ貴社の労力は殆どかからないですよ」、「簡単ですぐに取得できるよう指導しますよ」など企業側にとって都合のよい言葉ばかりを並べて契約してきてしまう。
このような条件で企業と契約されているのであれば、そもそもいくら優秀な下請けコンサルだったとしても適切なコンサルティングスケジュールを組んでまともなコンサルティングサービスが提供できるはずがない。

さらにひどいブローカーだと、下請けするコンサルタントがその企業の依頼を指導する能力があるかどうかを評価できていないし、仕事をうける下請けコンサルも指導実績がない仕事を、事前にブローカーや企業側に表明し、了解を得ることなくコンサルティング業務を開始しているケースもある。

私はそんな状況下において審査を受けることになった企業に審査で訪問したことがあるが、悲惨という言葉しかなかった。
システムはなんとなくそれらしき形ができているが、インタビューしても企業側が自社のシステムを説明できない。そのうち審査員がインタビューする、企業側が回答できないというやりとりが数時間も続くと、中には精神的におかしくなる受審企業の人もいて、休憩時間に担当コンサルに電話して逆切れしている人もいた。

審査員は「どんな状況下においても冷静な判断と対応」が要求される仕事だから、そのような状況を垣間見ると受審企業をなだめるしかない。
認証機関に審査中に状況を電話連絡すると、暗に「うまくその場を収めて審査をしてきてくれ。(そのブローカーは受審企業を紹介してくれる有力コンサルだから大事にならないように頼む)」といわんばかりのケースもあった。

では、そんな無茶苦茶な条件の下請けコンサルティング業務を受けなければ良いではないか、という考えもあるだろう。
しかし、コンサルタントも生活しなければならないから背に腹は替えられない。
また、自分がその仕事を引き受けなければコンサルティング業務をやりたいコンサルタントをごろごろとブローカーは抱えているわけで、もっと能力が低いコンサルタントが担当するとなると企業がかわいそうだ、との思いもある。
したがって、極端に短期間の工数で指導せざるを得ない。
要は、審査にパスするだけのシステムを作り上げることが精一杯の仕事になる。

ブローカーの中でも猛者(もさ)は、さらに認証機関に顧客を紹介してそこでも営業支援費などでを得て儲ける。
つまり、コンサルティング希望の企業には他社の価格競争に勝てる安価な価格を提示して受注し、もともと無理な工数で安く叩いて下請けコンサルタントを募り、認証機関に顧客を紹介して儲ける、という仕組みなのだ。

コンサルティングファームを名乗っていても事実上の仲介業の役割を果たすならば、サービス供与希望者とサービス提供希望者の双方が仲介業者の「顧客」であるはずであるが、まったく真の意味での顧客のためになることをこういったブローカーはしていない。

話が若干、横道にそれるが、ネット社会の到来によって、このビジネスモデルは発展したと思う。
このビジネスモデルは「スイッチボードモデル」といわれる形態であるが公に紹介した最初の人は「ザ・プロフィット」の著者であるエイドリアン・J・スライウォツキー氏だと思われる。

日本では不動産仲介業や法律相談、ネットビジネスのカリスマである金森重樹氏がこのビジネスモデルの詳細を解説し、自らも実践されて大成功している。
このモデルの特長は、インターネットを使えば多くのサービス供与希望者とサービス提供希望者を集客できる、サービス提供側の商圏は限られており、ネットを使えば商圏内のユーザーを吸引できる、集客効果が高まれば収益がぐんぐん増えることになる。

したがって、このモデルでは双方をお見合いさせる側(ブローカー)が断然優位な立場にある。
そのため、「双方の顧客」(サービス供与側と提供側)は認識しているか、していないかは別にして過酷な条件を呑まざるを得ない状況になっているのである。
つまりこのような状況の下でコンサルティングサービスを供与されれば、認証書を得てもまともなシステムになっていないことは自明の理である。
しかし、この認証業界のサイクルにおいては、よっぽど企業がサボって何もしない限りは「認証」は得られる仕組みだから、中身はスカスカまたは実情にそぐわなくても問題は表面化しにくいのである。

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