顔見知りの女性と話していたら、その時はなんだか気分が乗っていないようで、ちょっと憮然とした表情だったのに、恋愛系の話題を出したら、目が輝いて身を乗り出して話を聞いてきた。
その時の最初の話は「好きな人ができた時にとる行動」という話題だった。
その女性は、「好きな人ができても何もしない」という。
それでは、相手が気が付くまで待つか、気が付かないまま終わってしまうじゃん、というと今まではすべてそのパターンであったという。
「それじゃ、もったいないなぁ」というと、「男性はみんな、ふつうどうしているんですか」、と聞かれる。
そこで、以前聞いたことのある話に、少しわかりやすく脚色を加えながら次のように話した。
【ここから】
ある人は、好意を抱く人ができると、まずは「どんな人かチェックする」という。
ビビビッや一目ぼれもあるだろうけれど、「自分の思いは勝手な勘違いじゃないこと」を確認するために、ある程度は生活スタイルやポリシー、性格のチェックが必要だ。
このプロセスは、人に好意を持つと「相手を知りたい」という気持ちは自然に湧くものだからその気持ちのままに人間としての節度を持って行動すればいい。
チェックをしたあとに「この人いい」となれば、日常の中で「好きすき好き光線を発する」といい。
想いが表情に表れやすい人は、「あたなに強い関心があります」と頭の中で思い浮かべれば、自然と「好き好き光線」は出る。
もし、表情が乏しいならば、多少の演技が入ってでも「好き好き光線」を出す。
「関心を持っています」という気持ちは少なくともこれで相手に伝わる。
次は、相手が断りにくい、または誘われやすい状況を提案する。
例えば、食事や映画、これが無理ならメールのやり取りなどだ。
この工程で、相手が楽しい、面白いと少しでも感じていれば「仲の良いお友達関係からお付き合いをさせてください」と提案すればいいし、そうでない場合は、「諦めるか」、「玉砕覚悟でチャレンジするか」、「相手の心境の変化を観察しながら様子見」をするしかない。
【ここまで】
とこんな感じで話をした。
すると、「へぇ~、その人紳士ですね。こういうアプローチなら相手も自分も変な傷つき方はしないし、人を観察する力もつきますよね」という。
また「じゃぁ、別れる時はどうするんですか」と聞かれたので、これもある人のケースをイメージしながら、次のように話した。
【ここから】
「付き合い始めたときは相手の性格や自分の考えとの違いを理解しようと努力する。
理解できても、付き合っていく中で、例えば、”ペットの犬を自宅に入れて遊んだり、犬とキスしたりする”といった”この価値観は理解できるけど着いていけない”というところが必ず出てくる。
その点を付き合っていく過程の中で、こちらの考えを相手に色々な場面でさりげなく主張する。
相手が”この人はこれが苦手だから私が変わろう、我慢しよう!”と歩み寄ってくれるか、こちらが徐々にその違いに感覚的に慣れてして、”トータルで考えればいい点がいっぱいあるから納得するか”となれば、付き合いは永遠のものとなるよね。
だけど、お互いがその価値観の違いに”歩み寄り”または”受け入れ”ができないと、耐えられなくなった方の中では『この人には付いていけない』となってその人の中での付き合いは終わる。
だけど、この時点では相手に意思表示していないから、付き合っている段階の最後のほうで、繰り返し『何気ないアピールをして気づいてくれる最後のチャンスを待つ』か『連絡を自然と絶つ』か『相手に伝わりやすい別れの別の理由を言って結論を付ける』かだよね」
「だけど、『自然と連絡を絶つ』では相手は事情を知らないからキョトンするんじゃない」
「そうかもしれないね。
まさに『恋愛の突然死』。
相手はなぜ急にそうなったのか原因がわからない。
だけど、それまでの付き合いの中で、さりげなく考えの違いを出していれば、『自分がこういう行動をとらなかったからダメだったんだ』って気がつくはずだよ。
気づいていれば、そうなった理由もわかるから『どちらか一方が悪いわけじゃない。縁が無かっただけだ』って納得できる。
常に一方がギブ&ギブかテイク&テイクの関係になっちゃったら、お互いが理解し合って人間を高められないからつまらないじゃない」
「なるほどね~」
【ここまで】
そんな感じで、この「恋愛系話題」は盛り上がった。
「恋愛」の話題だけど、ビジネスでも同じだと思う。
要は「察する力」、「気づく力」はビジネスにおいても重要だ。
それにしても女性は恋愛話が好きだし、それを友達を語るのが好きだ。
この話題を肴(さかな)に他の友達との会話が盛り上がってくれると面白いな、と思った。