「どんな仕事をされているんですか?」と聞かれたとき、ふつうはどのように説明しているのだろう。
中小企業家の会合に出たときに、参加企業の会社名と業務概要が書かれたパンフレットが配布されたが、一般的には何をやっているのかひとことででは説明しにくい会社が増えたと思った。

私の仕事は、一般的に言えば「経営コンサルティング」だ。
もうちょっと細分化していくと、コンサルティング⇒経営コンサルティング⇒業務改善系(科)⇒マネジメントシステム(属)という分類になるのかもしれない。

人に仕事内容をかんたんに説明する時は「儲かっている会社や儲かっていない会社の仕事の仕組みを改善して継続的に安定した仕事ができるようにアドバイスする仕事」と言っている。
これで、なんとなくの仕事のイメージはなんとか伝わる。

もっと説明が難しいのが「ISOマネジメントシステムの監査」の仕事だ。
まず「マネジメントシステムの第3者認証制度」とは何かを説明しなければならない。
一般人に説明しようとすると、これが結構難しい。

「日本工業規格で仕事の仕組みが規定されていて、その規格の規定に則って会社が仕事をしているかどうかを監査してお墨付きを与える仕事なんです」と、この仕事をしている人間からすればめちゃくちゃに簡単かつ簡略化した言い方をしてもまず「???」となってしまう。
ちょっとわかってくれても「日本工業規格の規定」というイメージから「工業製品を作っている会社のための規格」と思って、とても全産業に関係する仕事とは思ってもらえない。

したがって、説明を詳しくしたところで一般には理解が難しいのでたいていは相手がイメージしやすい例え話をさせていただくことになる。

例えばホテルの予約。
以下はある日の実話である。

(ここから)
いつも宿泊している常宿があり、ネット経由で予約を申し込んだ方が宿泊料が安くなるのでネットで予約をしようとした。

しかし、予定する数泊の連泊のうちある1日がネットの予約画面上では満室になっている。
ただ、今までの経験では、直接して交渉すると大丈夫なことが何度かあった。
そのため、ネット予約は保留し、予約画面を見ながら電話した。

すると、聞きなれたフロントの人の声で「おそらく大丈夫です」との回答。
「”おそらく”ってなんですか?」と一応聞くと「予約の受付が予約センター経由になったのでそちらに確認してからになります」との答え。

「その確認はいつになりますか?」と聞くと、「明日になるかも」といわれる。
ここのホテルは一般のホテルより勤務時間帯が細分化されていて明日の回答では担当者が変わるので連絡が徹底して伝わっているかあぶない。

そこで予約センターの番号を教えてもらい、自ら確認することにした。
電話をかけると「○○ホテルです」と言われる。「△△ホテルの予約センターではないですか?」と聞くと「はい、そうです」といわれる。なんだか心もとない。

今までの経緯を話すと、しばらく間があって、「シングルとセミダブルの部屋など連泊中に部屋移動があるかもしれませんが、それでもOKなら大丈夫です」との回答だ。
「助かりました。ところで予約はこの電話で大丈夫ですか?」と聞くと「ネットで予約して」と言う。
「えっ・・・だからネットでは□日は満室なんです。だから電話でお問合せしたんですけど。。。」と言うと、「わかりました、このお電話で結構です。ありがとうございました」と言われる。

「じゃ、△△ホテルへはセンターさんから連絡してくれるんですね。そういえば、宿泊料はおいくらになるんですか?」と聞くと「今見ている画面ではおいくらですか?」といわれ、その価格を言うと、「ではその値段にします」、という。
(ここまで)

結果論からすれば、
○希望した宿泊予約取れた
○価格もはシングル価格でOK
○電話予約であるがネット価格でOK
なので、顧客サイドとしては電話代は無視するとして満足する結果である。

しかし、安心感という面ではリスクがある。
それは、「本当に宿泊予約はOKで電話で打ち合わせた値段で宿泊できるように宿泊ホテルのフロントに連絡がいっているか」である。

前置きが長くなったが、マネジメントシステムの監査では、こういう状況下で、そのホテルに
◎予約手順は確立していて、できれば文書化された仕組みがあるのか
◎予約内容を確認する能力は手順が決まっていて、そのとおり実施されているか
◎予約確認内容は記録されているか
◎必要な連絡は関係する部署に伝達するルールがあるか
◎予約システムの変更に伴い予約センターの電話番号は公表されているか
◎予約受付者の力量は明確にされていて妥当なものか
などの業務手順(仕事の仕組み)が備わっているかどうかを確認する。
備わっていれば、通常は「顧客にとって安心感があるホテル」と考える事が出来るだろう。

上記のような話をもう少しかいつまんで話しをしてから、「つまり審査の仕事は、その会社が顧客にとって信頼して、安心感をもって仕事を依頼できるかどうかを評価する仕事なんです」と説明すると、ようやく相手に伝わる。

なかなか、一般的でない仕事を人に説明するのは難しい。
もうちょっと簡潔にわかりやすく伝えられる方法はないのかな、と常日頃私は考えている。
ピタッと相手に伝わる話し方ができたときは嬉しいものである。

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