フジテレビ系で放映されている「すぽると」で『早生まれは損をする!』という特集がされていた。
その特集のきっかけとなったデータは、
・プロ野球選手とJリーグの選手に1~3月生まれが少ない
ということらしい。
(注:以下、寝ぼけ眼(まなこ)で見ていたので、詳細内容は正確ではないかもしれない)

プロ野球、Jリーグの選手に早生まれが少ない理由を番組では、
○中学生ぐらいまで先に生まれた子供の方が成長が早く、身体能力も高い
○集団スポーツでは周囲とのプレーが比較されるので先に生まれた子供の方が周囲に期待される
○早生まれは成長と身体能力が同年代と比べると劣るので劣等感を感じる
と分析していた。

しかし、早生まれでも活躍している選手がいる。
番組ではその理由をヤクルトの石川投手や元サッカー選手の中田英寿氏を例に挙げて、身体能力が高い兄や姉がいることが多いとレポートしていた。
つまり身体能力の高い兄や姉を見て「自分もそうなるはず、そうなりたい」と考え劣等感を持つことなく、向上心を高めて努力することができるという。

また、個人スポーツの場合は、逆のデータが出ているという。
例えば、プロゴルファーや競馬のジョッキーは早生まれの選手の方が圧倒的に多いという。
その理由は、
○早生まれの子供は、集団スポーツで劣等感を感じるので、個人スポーツでは他人にとらわれず自分の成長に合わせて能力を高めることができる
○小柄な体型が有利なこともある(例えば競馬のジョッキー)
としていた。

番組を見ていて面白かったのは、日本サッカー協会が「早生まれは損をする!」をすでにデータ分析して、気づき、日本のサッカー振興に役立てようとしている試みだった。
サッカー協会では、地域の少年サッカーチームを分析して、入団に際してセレクションを実施しているチームと実施していないチームで、選手の生まれ月の分布が違う事に気がついた。
つまり、「幼少期にセレクションを実施すると身体能力の高い子が選ばれてしまう傾向になり、成長が遅い能力の高い子供のチャンスを奪っている」という仮説なのだ。
その結果、試みとしてU-13の選定方法から学年別で区切るのをやめたという。

「まだまだ日本のサッカーは明るいですよ。なぜなら半分は才能があるのに埋もれている選手を発掘できていないんですから」と言っていたサッカー協会の育成担当の方のことばが印象的だった。
こういったところでも、サッカーは組織がピラミッド構造になっているから強くするために戦略的な手が打てる。
しかし、「プロ野球はいい選手が出てくるのをただ待っている」という感じだ。
さすがというか、「やっぱ、サッカー協会は日本を強くするためにどん欲だなぁ」と思った。

ただ、番組のゲストで来ていた野球の桑田真澄投手とフィギュアスケートの八木沼純子選手はともに4月1日生まれの早生まれ選手だ。
ちなみに彼らは早生まれのハンデを跳ね返して若い時から活躍している。
桑田投手は15歳で甲子園の優勝投手になっているし、八木沼選手は14歳でカルガリー五輪に出場している。彼らの成長は、一般の人より早かったのだろう。

桑田氏が「成長のスピードはひとそれぞれ。気にすることはない。」といっていたけど、そうだよな、と思う。
親も学校やクラブの指導者もそんな風に捉えてこどもの成長を見守ることが、子供に変なプレッシャーをかけたり、劣等感を抱かせることなく才能が花開くのかもしれない。
努力しているけど成長が遅いこどもには「将来はきっと伸びますよ。楽しみですね!」と励ましていればいいのだ。
ただ、中学や高校スポーツは結果が求められて優勝請負人的な指導者も多いから、サッカー協会のように全組織的な育成戦略が重要なのだろう、と思った。

よかったらクリックお願いします♪↓
企業家ブログ→http://www.kigyoukablog.jp/ranki.cgi?id=35