驚き連発の修理車のGS750でした。 | ZUMAのブログ

驚き連発の修理車のGS750でした。

今日から寒波襲来の様で、晴れていたんですがかなり寒い一日でした!!

風も強くて冷たい風でしたね~~。

今回の寒波は前回よりも長いみたいですね・・・

昨日の月曜日が結構暖かかっただけあって、堪えますね~。

 

さて、今日は修理車両のGS750の作業のご紹介です。

地元のお客さんの車両で、ネットオークションでの購入車両との事です。

 

とりあえず現状確認ですが、自走でご来店いただいたものの、

煙吐きやオーバーフローが凄い状態でした。

明らかに吐いている煙の量が尋常ではない位で、2サイクル??と思うほどでした。

 

 

エンジンの分解は相談済みなので、分解して行き、

内部の状態を確認してきます!!

 

キャブレターを取り外す前に、エアクリーナーボックスを取り外して見ると、

きちんとジョイントパイプに、キャブが付いていない状他だったようでした。

右側のパイプの下部が変形してしまっていますね。

 

 

プラグを外して見ると、やはりオイルまみれでした。

特に手前の2本はオイルでベチャベチャです。

 

 

純正マフラーを取り外して見ると、エンジンに違和感が・・・・

シリンダーとシリンダーヘッドの形状が綺麗に合っていません。

 

 

上側から見るとこんな感じです。

シリンダー側にはクランプ用のボルト穴が有りますが、ヘッド側には有りません。

 

これは前期と後期で形状が異なっていて、

シリンダーは後期型のキャストモデル用のシリンダーで、

ヘッドは前期のスポークモデル用のヘッドになってしまっています。

 

と言う事は一度エンジンが開けられているという証拠です。

ただ煙の量と言い、こんな組付け方だとちょっと先行き不安??な気がします。

 

 

兎に角キャブやマフラー等を取り外して、エンジンを分解して行きます。

 

 

まずはバルブタイミングと、タペットクリアランスですが、

バルブタイミングの方はOKですが、タペットクリアランスはかなりバラつきがあって、

狭い箇所と広い箇所がバラバラでした。

 

 

そしてカムシャフトを取り外して行くんですが、カムジャーナルのボルトを取り外すと、

ねじ山も一緒に何か所か取れてきてしまっていました。

 

完全にオーバートルクで、ねじ山破壊してしまっていたようです。

この部分はジャーナル部なので、オーバートルクは厳禁です。

 

 

カムシャフトを取り外せたので、シリンダーヘッドも取り外して行きます!!

 

 

ヘッドを取り外すとピストントップが見えてきました!!

予想通りかなりオイリーな状態です。

 

 

カーボンが付かず、にオイルで洗い流されていた状態です。

またピストンは0.5mmにボーリングされているようでした。

 

ただ、このピストントップの状態から察するに、

エンジンを組んでからほとんど走っていないようですね。

 

 

シリンダーを抜いてピストンが出てきました!!

 

 

シリンダーを取り外して驚いたんですが、

4番ピストンの左側のサークリップが付いていません・・・・・

 

ピストンピンが左側に飛び出てしまっています!!

 

 

シリンダー側を確認してみると、あぁ~~~・・・・

 

エンジンが回っているうちに、ピストンピンが飛び出してしまって、

ボーリングしたてのシリンダーの内壁をガリガリと削ってしまっていました・・・・

 

 

これはなかなかキツイですね~~。

せっかく純正の新品ピストンでボーリングしてあるのに、

サークリップの組み忘れ??で、一発終了です。

 

ピストンピンサークリップは、ピストンピンが左右に飛び出さない様に、

止めているクリップです。

そのクリップが付いていなければ当然ピンが飛び出してしまいますよね。

 

ただ、煙吐きの原因はおそらくこれだけではないと思います。

この状態は4番だけだったので、どちらかと言うと、

1.3番の方がプラグはオイルでベチャベチャでした。

 

と言う事は、ヘッド廻りも色々と出て来そうな感じで御座います。