ヤマハのバーチカルツインの修理車です!! | ZUMAのブログ

ヤマハのバーチカルツインの修理車です!!

今日は昨日から一転していい天気でしたね~~!!

一日中晴れて、暑過ぎずちょうど良い気温でした。

 

今日は修理でお預かりの、ヤマハのバーチカルツインの、

XS650の状態確認作業から!!

 

ヤマハのXS系は、1970年発売の初期のXS1から始まって、

10年以上続いたヤマハ初の大型4ストロークモデルです。

同時期はホンダだとCB750、カワサキはW1シリーズやマッハ系、スズキはGT750等が主流で、

2ストロークから4ストロークに移行する真最中の年代ですね。

 

他店での購入車両で、アイドリング不良で、

来店いただいた際は2000回転位までアイドリングが上がってしまっておりました。

納車後3か月程度との事でした

 

 

とりあえずパット見は左右のキャブのスロットルバルブの開閉タイミングが、

かなりズレていて、左側はバルブが開いているのに、

右側は全閉状態だったりして、ちょっと怪しい感じでした。

 

ちなみにこのタイプは左右のキャブそれぞれに、

スロットルワイヤーが付いていて、バタフライの開閉のタイミングは結構シビアです。

 

 

また以前、クラッチワイヤーが外れてしまったらしいので、

レリーズ廻りも確認して行きます。

 

 

カバーを取り外して、ワイヤーの付いているレリーズを確認してみると、

ワイヤーのタイコが入る部分が広がってしまっていました。

 

レリーズのタイコが入る部分を少しカシメて、タイコが外れないように修正して置きます。

 

 

カバーを取り外したついでに、各オイルシール部からオイル漏れがないかも確認して置きます。

 

クラッチレリーズや、シフトシャフト、ドライブスプロケット部の、

オイルシールからは、オイルが漏れ始めていた様でした。

 

 

そして肝心のキャブレターですが、エアクリーナーを取り外して、

キャブレターも取り外して行きます。

 

何だかこの汚れ様は、洗浄すらされていない様な感じですね~~。

 

 

左右のキャブを取り外して見ると、全体的に汚れており、

ビスなども錆びたままの状態でした。

恐らく納車整備等で、分解されていない??様な感じです。

 

 

このキャブは負圧キャブで、バキュームピストンが入っていますが、

ピストンもご覧の様にススだらけです。

 

 

バキュームピストンを取り外してから、フロートチャンバーを外して見ると、

やはり汚れてますね~~~!!

 

さらにフロートチャンバーのガスケットも、古いままの物で、

割れてしまっていました。

フロートチャンバーの底の方には汚れがこびり付いて溜まっておりました。

 

 

またフロートバルブも、古いままの状態で、

バルブ先端部は摩耗して凹凸が出来てしまっています。

 

 

各ガスケットや消耗品関係は、一切交換されておらず、

恐らくキャブレター自体も分解されていない様な状態でした。

 

 

こんな感じだったので、スロットルバルブのバタフライサイドシールも、

劣化しているんだろうと言う事で、バタフライを取り外して、

シャフトを取り外して確認して行きます。

 

 

ちょっと分かり難いですが、予想通りサイドシールは劣化して、

シールのリップ部分に亀裂が入っていました。

これでは2次空気を吸ってしまいますね~~。

 

 

一通り分解を終えて、交換が必要な部品は殆どの消耗品でした。

バイク屋さんで購入してすぐなのに、この状態は・・・・

 

他にもチョークレバーのストッパーが付いていなかったり、

とても旧車に強い??バイク屋??さんで購入した状態とは思えないような状態でした。