修理車のGT380のエンジン作業です | ZUMAのブログ

修理車のGT380のエンジン作業です

今日は風が強くて、一日寒かったです~~!!

寒波の影響か、かなり強風だったので、シャッターを閉めておりました。

 

エンジン関係の作業を行うので、あまり風が強すぎたりすると、

シャッターを閉めて、中で籠って作業している事も御座います。

 

今日は昨日紹介していたGT380のエンジン内部の、

確認作業からです。

 

 

クランクシャフトはリビルトされているようで、

ベアリングやオイルシール関係は新しいものになっておりました。

 

ちなみにこちらは跨った状態で、左側のジェネレーター側の、

クランクシャフトのエンドシールです。

見てわかるように、外側のエンド側にオイルシールが付いています。

 

 

そしてこちらは反対側の、右側のクランクシャフトのエンド部です。

右側は、外側がベアリングになっている構造です。

 

スズキはこの造りが多く、カワサキなどは外側にオイルシールが付いています。

なので、エンジンの腰下を分解しないとオイルシールの交換が出来ない構造です。

 

 

そしてこちらが問題のミッションです。

 

音が出ていたのは4.5速の音が大きかったんですが、

原因が判明したっぽいです。

お客さんにお伺いした所、1年前くらいに量販店でギアオイルの交換を行ったとの事でした。

 

クランクのオイルシールも問題は無さそうで、ギアオイルがあまり漏れている様子も無いので、

恐らく量販店で、オイル量を間違えた??説が濃厚です。

スズキ車のエンジンオイルの交換作業は少し独特で、

レベルゲージなどが無いため、あまり知識がない人だと、ミスをしやすいんです。

 

 

とりあえずミッションを確認してみると、やはり4.5速は少し焼けていますね~~。

 

4.5速は減速比の関係で、大きいギアが無いため、

少ないギアオイルを掻き上げられずに、潤滑不足で焼け気味になってしまった可能性が高いです。

 

 

まずはカウンタシャフトから各ギアを取り外して行きます。

 

 

カウンタシャフトはやはり4.5速が焼け気味だったので、

ウチのストックのミッションからハイエナをして、組み直しました。

 

 

そしてこちらは焼けが多かったドライブシャフト側です。

 

 

シャフト自体も少し焼けが出始めていましたが、幸い再使用は可能そうでした。

 

 

ドライブ側のギアは、ブッシュが圧入されているギアが多く、

確認してみると、かなりダメージを受けていますね~~~!!

 

ブッシュ部分をよく見ると、シャフトの傷がついてしまっています。

シャフトに通して見ても、ガタツキが大きかったので、こういったギアは交換です。

 

 

そしてドライブ側のシャフトは、ご覧の通り4枚ギアを交換しました。

4.5速はもちろんですがその他にもダメージを受けていて、

ストックのミッションの方が程度が良いギアは交換しました。

 

 

そしてミッションを乗せて仮組を行って、各ギアの確認も行って置きます。

 

 

ミッションの動作などは問題無かったんですが、

ケースを仮組すると、少しクランクシャフトが重い気がします。

 

エンド部のベアリングの位置があまり良くない感じでした。

右側のエンド部には、スラスト方向にベアリングがズレない様に、

キー溝が有り、キーでベアリングが動かない様になっています。

 

 

キーの輪止めを入れると、やはり少しクランクシャフトが重い感じになってしまいますね~~。

 

とりあえずこのクランクシャフトは、ウチが内燃機加工に出したわけではないので、

どんな感じで仕上げているのかは不明なので、

ちょっと振れは確認して置いた方が良さそうですね~~。

 

 

恐らく推測が正しければ、量販店でのギアオイル交換が原因で、

ミッションが焼き付き気味になってしまった状態です。

ただ幸いにも、オイルは残っていたため、完全な焼き付きまではいかなかったようです。

 

量販店がすべて悪い訳ではないと思いますが、

4輪の車でも同じような事例をよく聞きますね~~。