ビンテージオフロードVMXのハスラー2型の修理です!!
今日も昨日に引き続き、一日中晴れていて、
暖かく良い天気でしたね!!
10月ですが比較的暖かい日が続いております。
今日は修理でのご依頼のTS250、ハスラーの2型の作業です!!
1型と2型のハスラーは珍しいですね~~!!
1.2型は特にビンテージ感が強いスタイルで、
僕も個人的に2型のハスラーを持っていますが、大好きな車種です!!
この車両はネットの個人売買で入手との事で、数か月前まで乗っていたらしいのですが、
しばらく置いてしまったら、キックが下りなくなってしまったとの事でした。
お持ちいただいた際お客さんと一緒に確認してみましたが、確かにキックが下りない状態でした。
スズキはクランクケースのオイルを抜くため、ドレンボルトが付いているので、
クランクシャフト部のドレンを抜いて見ても、全くオイル等の液体は出てこず・・・・
そうなると、シリンダーとピストン廻りが怪しい・・・・
と言う訳で、マフラーとシリンダーヘッドを取り外して、シリンダーの状態を確認して行きます。
これは、マフラーを取り外して、エキゾーストポートからシリンダーを覗いた画像です。
これは・・・・・・錆で真っ茶色・・・・です・・・・
エキゾーストポートから見ただけですがあの錆は結構な感じです。
シリンダーヘッドも取り外して、シリンダーの内壁を見て行きます。
これはエキゾースト側のシリンダー内壁です。
ガッツリ錆が居ますね・・・・・
これはピストントップですが、0.5mmオーバーサイズのピストンが入っているようです。
錆は結構深くて、0.5mmでは取り切れていない状態です。
0.5mmにボーリングした際には錆は無かったのかは分かりませんが、
比較的古そうな錆ですね。
とりあえず1mmオーバーのピストンとリングはウチも持っていないので、
一度シリンダーヘッドを組んで、メカノイズなども確認が出来ていないので、
エンジンがどんな状態かを確認して行きます。
キャブレターのオーバーフローもあったので、キャブも取り外して、
フロート廻りを確認です。
キャブレターは社外のスドコのミクニキャブですね。
フロートチャンバー内はこんな感じで、比較的綺麗な感じでした。
恐らくフロートと、バルブが越湖固着してしまったような感じです。
キャブレターを軽く洗浄してエンジンに組みなおして、
いざ始動確認です!!
するとエンジンはすんなり始動してくれて一安心です!!
あの錆を見た後ですが予想よりもメカノイズは少なくて驚きました。
確かに若干音は有りますが、思いのほか静かなエンジンでした。
エンジンの始動と、シフトの確認を行ってリフトに乗せると、
何やらオイルが漏れてきております・・・・
どうやらスプロケットカバー内部からオイルが垂れてきているようです。
オイルはギアオイルの様な感じです。
スプロケットカバーを取り外すと、このケースブリーザーからオイルが出てきているようです。
このブリーザーはケースの内圧を逃がすブリーザーですが、何故???
ケースブリーザーを取り外して見ると、何とすぐそこにギアオイルが見えます!!
これは有りえない事で、ギアオイルが入り過ぎている状態です。
ギアオイルが入り過ぎてしまっていると、
内圧が固まって、オイルシールが飛び出てしまったりしてしまいます。
スズキの場合はギアオイルのレベルゲージがドレンボルトになっています、
指先のボルトを外して、車体を水平にして余分なオイルを抜きます。
ゲージのボルトを取り外すと、見た事無いような勢いでオイルが出てきました!!
ちなみにこのエンジンのギアオイルの規定量は1.1Lです。
そしてこちらがゲージのドレンボルトから抜けた余分なオイルです。
オイルの受け皿が5Lで、半分以上オイルが抜けているので、
恐らく規定量の3倍以上の4L近いオイルが入ってしまっていたようです・・・・・
試乗までしてしまっていたら、オイルシールが飛び出してしまっていたかもしれません・・・
正直怖いです・・・・
こういった事が有るので、個人売買車両や未整備車両は、
基本的にある程度確認を行ってから試乗を行うようにしています。
何が出てきてもおかしくない状態の車両が個人売買の未整備車両ですからね!!
エンジンが掛かって、走るからと言ってそのまま乗るのは超危険ですね!!