修理車両のKZ1000LTDの作業です!! | ZUMAのブログ

修理車両のKZ1000LTDの作業です!!

今日は比較的暖かくて、過ごしやすい陽気でしたね。

ただ、夕方前頃一時的に雨が強く降って、風も強くて驚きました。

一瞬で止んだんですが、雨風が止んだ後は綺麗な虹が出ておりました。

 

くっきり綺麗に出てたので、写真にも綺麗に映ってくれました!!

昨日はかなり冷え込んで寒かったんですけど、

嘘みたいに今日はポカポカ陽気でした。

 

 

さて、今日はこちらのZ1000LTDの作業です!!

エンジンからのオイル漏れ等の、エンジン関係中心に修理のご依頼です。

 

まずは状態確認の為、試乗を行ってみます。

 

 

エンジン自体は調子は良さそうな感じでしたが、エンジンからの煙吐きとオイル漏れ、

カムチェーン関係の音は確認できました。

 

オイル漏れはこのシリンダーとシリンダーヘッドの合い面や、

シリンダーの合い面、おそらくシリンダーのセンターのOリング辺りから、

オイルが出てきているようです。

 

 

キャブレターは他車流用の、CVタイプのキャブレターですね。

汚れ等は結構確認できますが、追々分解して内部も確認して行きます。

 

 

そしてエンジン分解前に、圧縮を確認して行きます。

圧縮はかなり高めで、12~13K位ありました。

これは多分ハイコンプタイプのピストンが入っていそうな感じですね~。

 

 

キャブやマフラー等の付属部品を取り外して行き、

プラグホールからピストントップを見てみます。

 

 

プラグホールからピストントップを覗いてみると、

3番シリンダーが何だか怪しい感じです。

 

他の気筒に比べると、明らかにウエットな状態でした。

 

 

そしてヘッドカバーを取り外して、まずはバルブタイミングを確認です。

 

1.4番を圧縮上死点に合わせて、カムシャフトの合わせマークが正しいかを確認します。

バルブタイミングはOKだったので、一緒にタペットクリアランスも計測して置きます。

 

 

そしてカムシャフトを取り外して、シリンダーヘッドも取り外して行きます。

カムシャフトにはベアリングにメタルが使用されていますが、

少しカジリが有りました

 

 

シリンダーヘッドを取り外すと、ピストントップが見えてきます。

また、センターのOリングはやはりぺチャンコに潰れていたので、

かなり劣化していたようです。

 

 

シリンダーも取り外すと、ピストンが出てきます。

パット見はかなり綺麗な状態ですが、取り外して確認して行きます。

 

 

また、シリンダーを取り外した際に、カムチェーンのガイドが落ちてきました。

 

これはシリンダーの前方に付いている、カムチェーンのガイドですが、

カムチェーンが伸びたりするとこのガイドを削ってしまい、

この様に折れてしまいます。

 

 

さらにこちらは、カムチェーンのアイドラーギアです。

これはシリンダーの上面に付いて居り、カムチェーンの動きを規制しているアイドラギアですが、

前方のエキゾースト側のアイドラギアのダンパーが千切れてしまっていました。

 

シャフトにベアリングが入っていて、その周りをゴム製のダンパーが鋳込んであって、

その外周にギアが付いています。

劣化でゴムのダンパーが千切れている状態でした。

 

 

これはカムチェーンテンショナーのダンパーローラーです。

こちらも辺りがきついみたいですね。

 

 

そしてピストンを取り外して、状態を確認して行きます。

 

見た感じだと比較的新しい物で、ワイセコのピストンみたいですね。

 

 

ピストンを見て行くと、煙吐きの原因発見です!!

 

これは3番のピストンですが、セカンドリングが固着しております。

3番だけがリング廻りにカーボンが溜まっており、これが原因のようですね~~。

 

 

とりあえずカムチェーン廻りの異音の原因と、煙吐きの原因は確認できました。

 

オイル漏れは各ガスケットやOリング等の品質的なところがかなり大きい感じです。

特にセンターのOリングはきちんとした部品を使用しないと、

耐久性が低い物も多々あるので、注意が必要ですね!!