やはり問題だらけ??のGT550スターター廻りでした・・・・
今日は良い天気で、結構気温も上がりましたね!!
なかなか蒸し暑かった1日でした。
さて今日は昨日の続きで、修理車のGT550の作業ですが、
以前も少し紹介したことが有るんですが、
どうにもこうにも、このスズキGT550のスターター廻りは、
問題だらけです。
殆どまともな状態の物を見た事がない位、問題が多い気がします。
と言うのも、方で色々とスターターの構造が異なるんですが、
その全てに不安要素が有るからなんです。
と言う訳で、こちらの車両のスターター廻りも確認して行きます。
まずはポイント廻りを取り外して、クラッチカバーを取り外して行きます。
そして早速分解前に問題発生~~。
ポイントベースのビスが1本ナメっておりました・・・・
とりあえずこの部分は、あとで修正して置きます。
そしてポイント廻りを取り外してから、クラッチカバーを分解です!!
GT550のクラッチワンウェイ機構は、クラッチハウジングの裏側に付いて居り、
この部分が非常に弱いです。
ちなみにGT380とは異なり、点火廻りはカウンターギアは使っておらず、
クランクシャフトからそのままポイントシャフトに伝わる構造です。
もちろん合わせ位置は有るので、確認は必要ですね!!
そしてGT550は、クランクケースの下側にセルモーターが付いて居り、
そこにギアが入ってクラッチハウジングの裏側に付いているスターターのワンウェイクラッチに、
動力が伝わっています。
恐る恐るクラッチハウジングを取り外して見ると・・・・・
あちゃ~~~~!!完全にアウトです。
ワンウェイのクラッチ部分が割れており、ハウジングを外した瞬間に、
破片がボロボロと落ちてきました・・・
こちらが割れていたワンウェイギアです。
さらにワンウェイクラッチ機構のビスが3か所あり、
そのうちの1個が完全に折れておりました・・・・
ただ、このGT550のオーナーさんは、
このブログを読んでくれていたらしく、予備にスターター廻りの部品をストックしていたらしく、
車両と一緒にお預かりしていました。
幸いスターター機構の型式も同様だったので、
お預かりしていた部品が使用できます。
クラッチのハウジングも予備部品をお預かりしていたので、
予備の方の部品を仕上げて組み込めます。
そしてこのGT550系のスターター機構で、もう1箇所怖い箇所が有ります。
それはこちらのセルモーターのギアの隣のカウンターギアです。
このギアの根元にダメージを受けている事が非常に多いです。
原因は、ギアが入るシャフトのステーがM6のビス2本のみで止まっているからです。
セルモーターからのトルクをM6ビス2本で支えているので、
当然持ち応えられなくなって、ビス部分が吹っ飛んだり、
クランクケース側が割れてしまったりします。
ちなみにこれがギアのステーですが、上下2箇所のみで止まっています。
ただ、おそらく本当は3か所で止めようとしていた形跡がクランクケースに有るのが分かるでしょうか??
幸いこの車両のクランクケース側にはダメージはあまりなかったので、とりあえず一安心です。
そしてウチの対策では、こちらのギアのステーを加工して、クランクケース側にも
ねじ山を増設加工します。
しかしこのステー自体が焼きが入っており、
普通のドリルでは穴は開けられないので、マシニングで加工します。
さらにこれはクランクケースにの下部に溜まっていたスラッジです。
まあ、ギアが割れてボイルが折れていたので、
色々と金属片が溜まってしまっています。
できる限りミッション側に異物が行かないように掃除して置きましたが・・・・
この様に、GT550のスターター機構は非常に脆弱な上、
ちょっとマイナーな車種??と言うことも有り、
部品が非常に見つけにくいです。
なので、もしこれから乗りたいと思っている方がいらっしゃったら、
かなりの覚悟と予備の部品を準備しておくことを強くお勧めします。