点火方式のあれこれ | ZUMAのブログ

点火方式のあれこれ

今日は天気予報通り曇り空で、

夕方ごろから急に雨が降り出してきて、量もかなり降っておりました。

ゲリラ豪雨のような雨の降り方でした。

 

さて、今日は旧車特有の点火方式のご紹介です。

まずは旧車の中では一般的なポイント点火からです。

 

簡単に説明するとポイント点火は、コンタクトブレーカーが、

ガバナのポイントカムで押し上げられて、

ポイントの接点が開いたタイミングで点火コイルに電気が伝わり、

プラグに火が飛ぶ仕組みです。

 

これは修理車のCB350Fのガバナですが、

クランクシャフトのエンド部に付いており、エンジンの回転と同回転で回転しています。

 

 

点火ガバナは、アイドリングなどの低回転域の点火時期から、

ある一定の回転数で点火時期を進角しています。

 

進角させるのは、エンジンの遠心力がガバナスプリングに勝ってガバナが開いて、

点火時期を進角させています。

 

 

ガバナからポイントカムを取り外して見ると、このような状態になっていて、

ガバナ本体との摩擦が有るため、内部にグリスアップをして置きます。

 

 

そしてこれはポイントベースにガバナを合わせた状態です。

ポイントベースにポイントが付いており、ガバナのポイントカムで、

ポイントのヒールを押し上げています。

 

 

これは手でポイントのヒールを押し上げた状態ですが、

ポイントの接点部分が開いています。

 

この開き始めの接点が離れた瞬間が点火時期で、

その瞬間をポイントをずらしたりして点火時期を合わせます。

 

 

このポイントのヒール部分も摩耗したりすると、

高さがなくなってしまい、きちんとポイント接点が開かなくなってしまいます。

 

 

そしてこちらがポイントベースとガバナを組付けた状態です。

 

ポイントの下に付いている下の丸いものは、コンデンサで、

電圧を調整している部品です。

このコンデンサも劣化したりすると、きちんと電気が流れなかったり、

点火不良の原因にもなります。

 

 

また当時のイグニッションコイルも劣化したりしていると、

火花が正常に飛ばなくなってしまったりしてしまいますね。

 

そして旧車の中にはセミトラと言う点火方式も有ります。

 

セミトラは、点火のガバナまではポイント点火と同様ですが、

ポイントとコンデンサの代わりに、ピックアップコイルとイグナイタを使用しており、

ポイント点火とは異なり、点火時期はズレたりしない構造です。

ただ、ガバナを使用しているので、ガバナのシャフト部には、

定期的にグリスアップなどは必要です。

 

やはり最近はウオタニなど信頼できるフルトラ点火系が有るので、

そういった部品を使用することで不安要素を取り除くことは可能になりますね。