ふたたび「PERFECT DAYS」 | 風の吹くまま

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怪談を語り、ウクレレ漫談で世相を切り、落語を演じる・・・実は「聴き屋」です。

今年のソロ活第二弾は、年またぎでの2度目の「PERFECT DAYS」

年末に観てから、じわじわとまた観たくなってたまらず、二度目の鑑賞となりました。

一度目では気づかなかった細かいところがよくわかりました。

 

なぜこの映画にこんなに惹かれるのか?

 

それはやっぱり、平山が「いまここ」を生きてるからだと思います。

各国で「ZEN MOVIE」と評されたように、平山の生き方はまさに「いまここ」だと言えるでしょう。

 

パソコン、インターネット、スマホはもちろん、テレビもない平山の日常。

彼の生活はまるで禅の修行僧のようです。そして実に丁寧に毎日を生きている。

「日日是好日」、まさにこの言葉を体現しているかのようです。

 

情報とモノにあふれている現代社会を生きている私たちにとって、

この映画のキャッチコピー「こんなふうに生きていけたなら」は、まさにその通りです。

 

面白いなと思ったのは、平山はビールを飲まないところ。

普通であれば一日の仕事終えたらビールでしょ。それがビールじゃない。

そこがまた平山っぽいなと。監督はドイツ人なのにね。

 

そしてやっぱり、あがた森魚さんのギターで歌う石川さゆりの「朝日のあたる家」は圧巻でした。

三浦友和と影踏みのシーンも実に味わい深いシーンです。

アオイヤマダさん、中野有紗さんも存在感ありました。

特に中野さんは思春期の少女の透明感といらだちを実に見事に表現していました。

二度目でもやはり素晴らしい映画でした。

 

 

と、カセットテープを売りに行く下北沢のお店のシーンで、監督さん、チラッと出てましたよね?

 

映画全体に流れる静けさと映像の美しさ。

この映画の象徴でもある「木漏れ日」。

 

この映画を観た人は、映画館を出た後、空を見上げて自分の日常を思い返すんだろうなあ。

人生を考えさせられる映画だと思います。

 

暖かくなったら、平山さんが掃除していたトイレに「聖地巡礼」したいと思います。

もちろんまたソロ活で。