先日尊敬する人について書いたが、その一人、唯一生存している人について書こう。
スパ活なんてタイトルだけど、そんなことはちょっと端の端のほうに置いておく。
尊敬しだしたのはつい最近だけど、とてもいとおしい人だ。
名を三木聡という。
映画監督として活躍しておられる彼を知ったのは「インスタント沼」という作品を偶然目にしたときのこと、最初はぼーっと暇をつぶすために見ていた。なんだかぽわぽわしてるんだけど、気づくといつの間にかエンドロールが流れてきて、YUKIの声が聞こえてきたと思ったら、涙がぽろっとしてきて、
「な、、なんらもなあああああああああああ」
と絶叫しながら、テレビを掴んでいた。
そう、言葉の通りがっしりとテレビのふちを掴んでいたのである。
”がっしり”といってもテレビのサイズは中型ノートパソコンの液晶くらいのサイズなので両手いっぱいに抱えていたというより、ふわっと触っていたに近い。
先に言っておくと、インスタント沼は泣けるような話ではない。どちらかというと何も考えてずに作ったように見せる演出が極まっている作品だ。こう言うとひどいよう感じるけど、この監督は恐ろしいほどこだわりを持っていると思う。そのベクトルが異常にぶっ飛んでいるだけのことだ。
ここだけの話、鑑賞していた当時の私はまあまあ落ち込んでいて、
「明日世界の独裁者が同時にポテチ食べた後の人差し指で間違えて核爆発ボタンにタッチして地球終わらせてくれんかな」
ってことくらいは考えていた。
そんなだけど、この作品を見て「明日もとりあえずなんかおいしいもの食べよう」ほどに回復できた。
内容にはあえて触れないけど、どんな人生も視点しだいなのだということに気づかせてくれたのだ。日常に実際には起きないことばかりなのかもしれない。でも、ちょっと想像してみれば、そんなに遠いところにはいない世界を上手く演出している。
だから、現実が上手くいかなくても、なんとか持ち直せるような気がする。今まで真っすぐにしか見れなかったものも、ちょっと下からみたり、片目で見てみたり、いろんな視点の世界がある。
どこかおかしいけど、これくらいのおかしさだったら近くにもあるんじゃないかなあ?あるんだったらそれを見つけるまでは前向きに生きてたいな。って思えるのよ。
今も決して幸せとは言えないけど、いつかあの世界に合える日が来ると信じて、前を向いてようと思う。