「ははっ。」
体が 軽い。
自由。
自分の意思で走れる。
自由。
これが、こんなに楽しいものだなんて・・・
自由。
知らなかっ――・・・
「まーくん?」
・・・ああ、これがあの子か。
「・・・ちがう。
まーくんじゃない。」
「僕がまーくんだよ。」
「ちがうよ。」
「・・・何が違うのさ?」
「あなたはまーくんじゃない。」
「なんで?僕は―――・・・」
「まーくんを返して。」
「!!
ちっちがう!!
僕は・・・僕だ!!」
「返してよ。」
「嫌・・・だ。
嫌だ!!
まーくんは僕だ!
他の誰でもない 僕だ!!」
「ちがう。
あなたはまーくんじゃない。」
「やめろぉぉぉぉぉぉぉぉっっっ!!!!」
「どうしたの?」
「!!!!」
「大丈夫・・・?」
「兎羅偽・・・先生。」
「えっと・・・質問に答えてくれるかな?
何故 君は彼女が嫌いなの?」
それは―――・・・
「別に意味はありませんよ。」
彼女は僕を否定したから。
「ただ僕は僕と違って孤独の世界を生きてきましたから。
多少の感情の差が生まれます。
たとえ同じ『僕』でも・・・ね。」
「ふうん。そう。」
「・・・なんですか?」
「入ってきて。」
「??」
誰かいるのか??
ドアが開いた。
そこには 彼女がいた。
「まーくん。」
「!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
なんで・・・ここに・・・!!
「兎ぁぁあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああぁぁあああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああああぁぁああぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
「!!?どうしました!?」
「やめてくいれ!!!もうこれ以上 思い出させないでくれ!!もう!!嫌なんだ!!あの頃のことを思い出したくないっっ!!やめてくれ!やめてくれぇぇぇ!!」
「まーくん。」
「うるさい!!僕は――」
「私、別にまーくんの事嫌いじゃあないよ。」
「・・・・・・・・・・え?」
「まーくん。
まーくんとは違うまーくん。
もう一人のまーくん。
・・・私達、もう一つの世界で会ったんだよね。」
「・・・なん・・・で・・・覚えて・・・。」
「当たり前だよ。
だって大切な思い出だもん。」
「!!!!」
僕はあの世界で
彼女を殺した。
誰の命令でもなく。
自分の意思で。