僕と僕は二つの世界で二回も
彼女を殺した。
それも 自分の意思で。
「でも私は
二人のまーくんの事
好きだよ。」
「・・・なんで。
どうしてそんな事が言えるんだよ。
君は。」
「あのね。
私 まーくんになら殺されてもいいって思ってたの。」
「・・・え?」
「愛する人に殺されるなんて一番の幸せでしょ?
共に生きるのでもなく
共に死ぬのでもなく
殺されるのが。」
「・・・おかしいよ。
君は。」
「知ってる。
私は人間じゃあないから。
いくら技術が進歩しても
感情まで完璧にはできない。」
「・・・」
「まーくん。」
「・・・?」
「まーくんの望みをかなえてあげる。
だから・・・・・・・・・
だからね まーくんを 返して。」
「・・・。」
そんなに
そんなに
あいつの事が好きか。
否 愛しているのか。
君を最初に殺したのは
僕なのに。
あいつは僕と同じ過ちを繰り返しただけなのに。
それなのに
僕より僕を
影より光を
幻想より現実を
偽りより真実を
選ぶのか。
「ははっ。」
当たり前・・・か。
どうやら
僕は自分の立場を忘れていたらしいな。
・・・
・・・
・・・
・・・そう。
僕はあくまで
「うん。
わかったよ。
返してあげる。」
影だ。
「ありがとう。
じゃあ 約束通り
望みをかなえてあげる。」
「僕の望みは」