【推理小説】アリスミラー城殺人事件について | ゲーム脳のクソゲー人生(ベリーハード)

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ずっと昔から『アリス・ミラー城』殺人事件について言いたかったことがある。

この作品はそこそこ有名で、城に集まった登場人物が一人ずつ殺されていくミステリーである。

一応ストーリー自体は緊張感があって楽しい小説だとは思う。

 

しかし、あまりにアンフェアすぎる叙述トリックが作品をぶち壊しにしていると言わざるを得ない。

このトリックを使おうとすると、どうしても登場人物の言動や行動が不自然になってしまうのが致命的だ。

 

個人的に叙述トリックというのは読者しか騙せないアンフェアな仕掛けだと思う。もちろんこの作品にも騙されたが、登場人物から見ると明らかなことを意図的に隠すのは意味がない。というか詐欺行為同然である。

叙述トリックを入れるならキャラクターも同時に騙せるようなものにするべきだ。

 

ノックスの十戒やヴァンダインの二十則などには「叙述トリックを使うな」という記載はないが、捜査した情報や手掛かりは読者に示すべきであり、意図的に隠すなというような文章はあったはずだ。

 

・男のような描写をされる女

・若い男に見えて実はジジイだった

・普通の人間に見えて実は車椅子に乗っていた

・時間軸が同じに見えて実は違った

など、キャラから見て当たり前なことは書くべきだ。