前回のボッサ・ノーヴァ特集が好評でしたので、(味を占めて)今回はサンバ特集ですグラサン

 

サンバの絵

サンバの歴史2

 

Volta Por Cima(乗り越えろ)

歌 Noite Ilustrada  作詞作曲 Paulo Vanzolini

Levanta sacode a poeira
さあ、埃を払って立ち上がれ
Da volta por cima
そして乗り超えろ

Chorei
オレは泣いた
Não procurei esconder
それを隠そうともしなかった
Todos viram, fingiram
みんな見ていたよ 見ぬふりをして見ていたよ
Pena de mim não precisava
しかしオレは同情など欲しくない
Ali onde eu chorei
オレが泣いた理由は
Qualquer um chorava
それは誰でも泣くものだ
Levanta sacode a poeira
さあ、埃を払って立ち上がれ
Da volta por cima
そして乗り越えろ

Um homem de moral
プライドある男なら
Não fica no chão
いつまでも這いつくばっていない
Nem quer que mulher
ましてや女が手を差し伸べるのを
Lhe venha dar a mão
恥だと思うのさ
Reconhece a queda
地の底に落ちたなって思う
E não desanima
だけどへっこみはしない
Levanta sacode a poeira
さあ、埃を払って立ち上がれ
Da volta por cima
そして乗り越えろ

(Loby注:翻訳の都合上、段が入れ替わっているところがあります)

 

 

 

 

 

Trem das Onze(11時の最終列車)

 

歌 Demônios da Garoa  作詞作曲 Adoniran Barbosa

Não posso ficar nem mais um minuto com você
もう これ以上 1分だって おまえといられない
Sinto muito amor, mas não pode ser
恋人よ ごめん だけど ダメなんだ
Moro em Jaçanã
なぜって オレは ジャサナンに住んでいるんだ
Se eu perder esse trem
この11時発の最終列車に
Que sai agora às onze horas
乗り遅れたら
Só amanhã de manhã
明日の朝しか帰れない

Além disso, mulher
それにな 聞いてくれ おまえ
Tem outra coisa
もう一つ問題があるんだ
Minha mãe não dorme
それは おふくろは
Enquanto eu não chegar
オレが 帰らないと寝ないんだ
Sou filho único
そう オレは 一人息子なんだ
Tenho minha casa pra olhar
おふくろを 見なきゃいけないんだ
Não posso ficar
だから いれないんだ

 

 

 


サンバのルーツ

ここで、サンバの歴史について簡単に見たいと思います。

サンバのルーツは、奴隷としてブラジルに連れて来られたアフリカ人たちによってもたらされた、ドラミング音楽に遡ります。ドラミングの音は一般的に土着信仰などの神へ捧げる音楽でした。
アフリカ人(黒人)たちは、パーカッションのリズムに乗って踊る体の動きと音楽でコミュニケーションする方法を発展させたのです。

 

 

サンバの歴史

 


ブラジルで生まれたこの音楽は、19世紀のリオ・デ・ジャネイロにおいて、他の音楽スタイルの要素を取り入れて行きました。
当時、ブラジルの首都であったリオデジャネイロ市は、労働力(奴隷)として主にバイア州や他の地域から黒人を受け入れ始めました。
そしてリオデジャネイロ市内で黒人たちが集まり、パーカッションを鳴らし、ダンスを踊るようになり、同好会-サークルが生まれました。これが現在、リオのカーニバルで世界中に知られている『エスコーラ・デ・サンバ』の始まりでした。
リオデジャネイロの町で生まれたサンバは、パーティーと娯楽がメーンテーマです。

時が経つにつれて、このサンバのエスコーラ(サークル)同士でサンバの曲と詩を即興で作った人たちの間で、どのエスコーラのサンバ曲がもっとも優れているかという競争が始まりました。
これが現在のリオデジャネイロのカーニバル・パレードのルーツとなっています。
そして、19世紀の終わりから20世紀の初めにかけて、サンバはリオデジャネイロ中に広まり、ファンも増え、ブラジルを代表する音楽となりました。

 

 

 


引き続いてサンバの名曲紹介です。

Foi um rio que passou em minha vida
(俺の中を流れた川)


歌 Paulinho da Viola  作詞作曲 Paulinho da Viola

Se um dia
もし ある日
Meu coração for consultado
誰かが 俺の 心を覗いて
Para saber se andou errado
少し間違った道を歩いたんじゃないか
Será difícil negar
と言われれば 否定するのは難しい

Meu coração
なぜって 俺の心は
Tem mania de amor
いつも 恋をしたがっていたからさ
Amor não é fácil de achar
恋って かんたんに 見つかるもんじゃない
A marca dos meus desenganos ficou, ficou
騙された傷跡は 今も 俺の 胸の内にある
Só um amor pode apagar
それは愛でしか 治すことができない
A marca dos meus desenganos ficou, ficou
騙された傷跡は 今も 俺の 胸の内にある
Só um amor pode apagar
それは愛でしか 治すことができない

Porém! Ai porém!
だけど ああ、 だけど
Há um caso diferente
違ったこともある
Que marcou num breve tempo
それは ごく短い 間だったけど
Meu coração para sempre
永遠に 俺の 心に 刻み込まれたよ
Era dia de Carnaval
それは カーニバルの日だった

Carregava uma tristeza
悲しみを抱えていた
Não pensava em novo amor
もう恋なんて したくなかった
Quando alguém que não me lembro anunciou
誰か知らないやつが 告げたんだ
Portela, Portela
ポルテーラ ポルテーラ
O samba trazendo alvorada
サンバは 夜明けを もたらした
Meu coração conquistou
そして 俺の 心を とらえた

Ah! Minha Portela!
ああ! 俺のポルテーラ!
Quando vi você passar
そのパレードが前を通ったとき
Senti meu coração apressado
俺は 心が 踊るのを 感じたよ
Todo o meu corpo tomado
俺の全身は ふるえたよ 
Minha alegria voltar
そして喜びで いっぱいになったよ

Não posso definir aquele azul
あの青色の美しさは言い表せない
Não era do céu nem era do mar
空の青さでもなければ 海の青さでもない
Foi um rio que passou em minha vida
俺の 命に 流れた川だった
E meu coração se deixou levar
そして 俺の 心は 君の虜に なったよ

 

 

 


Aquarela do Brasil ブラジルの水彩画

1939年アリ・バローゾが1939年に作詞作曲した名曲。

 

これはかなり有名で、聴いたことのある人も多いと思います。
この曲はボッサノーヴァという人もいますけど、やはりボッサノーヴァはサンバから生まれているので、似ているところもあるのでしょうね。とても軽快な曲です。


 


Rondar (彷徨)

これは聴かせるサンバですね。
なんだかしっとりとしたサンバで、聴いていて気持ちがいい。
これもPaulo Vanzoliniの作詞作曲でネルソン・ゴンサルベスが歌って大ヒットしました。




As Rosas Não Falam (薔薇は言わない)
 
1967年に発売されたカルロラ(本名アンジェノール・デ・オリヴェイラAngenor de Oliveira)作詞作曲の名曲です。アンジェノールの渋い歌声がベリーグッド!

 

 

 

 

 

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