室内には壁際に本棚とCDラックがあり、遮光カーテンの隙間から小さくクラクションが鳴るのが聞こえた。
加湿器が自動に稼動する。
テーブルには残りのワインが零れ、ベットが軋む音と喘ぎ声が聞こえる。
「加湿器・・・動いた?」
湿度のある肌が熱気としてここまで伝わる。
「ねえ、動いて?」
彼の肩甲骨を掴んで催促する。彼は何のマニュキアも付けてない桜色の爪を褒めてくれた。
「もっと激しく?俺のペースでも良いの?」
「無茶苦茶にして。」
「じゃあ、初心な女性みたいに痛がって?」
クスクスと嗤って、彼の普通の男性よりも淫液の付いた大きな棹で女性の膣ごと追い込む。
「いっあぁ!!」
せわしなく律動して私の呼吸は鈍痛と一緒に殺されていく。
彼の淫液で私の膣液はなくても良い位、淫らに濡れていく。
テレビに映るのは、CMが明けて生放送の音楽番組が再開する。
「あのアーティスト、今、歌詞、間違えてた。」
冷笑した彼は行為の最中、私の喘ぎ声と混じった音楽アーティストの歌声を聴き、歌詞の間違えを言い当てる。
「ねえ、今度は上から俺を跨いで?」
私と姿勢を変えて、彼は寝転がる。私は彼の棹を握り、開脚して膣の隙間に入れる。
自分の体重で棹が自然と入り、その光景を彼は愛おしそうに見つめる。
お互いの手を恋人つなぎにして、バランスを取る。
「俺の為にダンスして?」
胸が踊る程、腰を上下に動かして、彼は私の表情を見ながら眺める。
私の髪が乱れて腰が疲れてるのを目にすると彼はくびれを掴み補助をしながらもっと奥の方へと突いてやる。
「あっあっあぅっ!」
「この前の・・・俺の誕生日忘れたよね?」
「あっアッあぁッ!!」
「メンバーの誕生日は言えるのに俺の誕生日忘れるなんて可笑しくない?」
「んっうっあぁんッ」
「ねえ、メンバーの中で誰が一番?」
「勿論、セックスで、だよ?」
そう意地悪されて答えられる訳がない。
「んふ、知らない・・・。」
「へえ~他のメンバーすら知らない位、俺といっぱいセックスしたって事だね。」
喘ぎ声で受け答えにすらなってないのに満足そうに微笑む。
「ねえ、メンバーに電話掛けてみる?」
にやにやしながらこちらを見る。その言葉にかあっと赤面して声も出ず戦慄く。
「プロレスごっこで実況生中継。」
矢継ぎ早にタイトル名を言って楽しむ。
「無理だよ。そんな恥ずかしい事。」
大声で叫んで悲鳴をあげる。
「じゃあ、メンバーの誕生日の日に電話するってのは?」
妬みの含んだ声で押し切る様に言い放つ。
「何でそんな事言うの?」
彼の冗談に額に妙な汗が出て困り果てる。
「メンバーが好きだから。」
彼は嘯いて私から目線を外す。
「嘘でしょ?」
「じゃあ、俺が意地悪する理由は?」
「・・・誕生日、忘れたから。」
苦い表情になって最悪の結果を招いた事に反省はしてるけど。
「じゃあ、俺に誓って今度は絶対に忘れないでね?」
彼は指切りする小指を私の小指に絡め付けて見つめ、その歌詞を口遊んで歌った。
 
=完=
 
後書き。
もうネタがなくて書けないなぁと苦悶しながらも加湿器登場させたいって言う一心で書き上げました(何ソレ)
だから最初の雰囲気と後半の雰囲気がちぐはぐです。すみませんw
基本、何も考えず気分や雰囲気で書いてるんで終わり方がしっかりしてなかったりします・・・・(; ・`д・´)
 
私は芸能人の張り込みをやってる。
最近はTwitterを見て、その後を推測して行動する。
アイドルや俳優が用いる常套句の「おやすみ。」は
本当に部屋で寝るのではなく夜間のフクロウみたいに街へ出没する。
私はそのカラス。だから狙う獲物は見逃さない。
今回のターゲットは愛の巣へ帰るアイドルの追跡。
「あんた、何やってるの?」
帽子を被り、低い声で訪ねてくる。その瞳は優しいが今は不愛想な表情に変わってる。
「げっ。」
まさか本人と鉢合わせするとは思っても見なかった。
ここ何年もそんなヘマしないのに。
「あんた記者だから法律知ってるよね?共同通路でも赤の他人が入れば不法侵入だよ?ここのオーナーが許さない。俺はマンションごと買い上げたんだからここのオーナーは俺だよ。」
通常、エントランスの張り込みの時に車は別の場所で一旦停車し、近くの道端には一切車を停車しない。
バレた原因は、本人だと思ってた人物の写真を撮ろうとエントランス近くに接近した。しかし、他人だった事に驚き、その背後に本物のアイドルが佇んでいた。
「罰としてココで素っ裸になって貰おうかな?」
エレベーターを指して嘲笑する。
「そんな事したらそこの監視カメラのデータで全てバレますよ?」
「オタクの記者さんを黙殺すれば済む事だよね?」
この悪ガキ。こんな裏の顔のアイドルだから記者って職業は楽しい訳で。
「堂々とすれば良いのに盗撮って最低だよね。下種の勘繰りってかなり迷惑なんだけど・・・。」
冷たい視線が突き刺さるまるでナイフみたいに。
「いや、それは・・・。」
「部屋番、教えてあげるよ。」
「えっ!?良いんですか?」
「ほら、君の上司知ってるし、実は興味本位で会食した事もあるんだよね~。」
意外な回答に記者の私ですら素でビックリする。
私は友達の様に誘う彼に疑いもせず、エレベーターが開き、聞き出せるチャンスにざわついた。
「さっそく脱がしてあげる。」
「ちょっと何やってるの?」
エレベーターはガラス張りでその行為が反射している。
「立派なお仕事ですね。尊敬します。」
耳元に吐息が近付いたと思ったら舌先が耳の奥へと侵入する。
「ひゃッ。」
「記者さんは密室での行為って好き?」
「・・・好きって言えば情報教えてくれるんですか?」
「覚悟あって良いね。好きだよ、そういう覚悟。」
「従順な女性好きなんだよね。」
鏡の前で指紋が付く程、押さえ付けられ、身動きが取れない。
彼は首筋を舐めてアイドルの行動を逸脱する。
「良いね、従順で。もっと触ってあげる。」
奇妙な空間のせいなのか従順になってしまうのは彼の持つ存在感と色気なんだろうか?
服のボタンを外され、明らかに女として意識してしまう。
ブラジャーに漂う色香に誘われ、彼は優しく胸を包み出す。
チーンと鐘の音が鳴って、エレベーターが開く。
すると、目の前に現れたのは違う階の一般客。
「驚いた?今、女性記者と取り込み中なんだよ。シ~秘密にしといてね?」
一般客には見えないがその手はズボンの中で泳いでいた。
「あぁっダメって・・・。」
私は鏡からずり落ちそうになる姿を目撃されながらようやくエレベーターは閉まった。
「いや、マジで俺もびっくりした・・・。」
彼も集中しすぎて周りが見えなくなっていた。
「早く手を出してよ。」
「ああ、ごめん。」
アイドルの巣とも言える上階にエレベーターが着いた。
「・・・帰ります。」
一気に温度が醒めて会社に帰りたくなった。
「やっぱり、帰る?」
彼の躊躇う感じと名残り惜しむ声に呆れ果てる。
「今回は不問にします。」
「分かった。お互い秘密を共有したし、あいこだよね。」
「ええ。」
「俺は2015号室に居るからいつでもおいで。」
部屋番を教える彼に流石に私も呆れ果てた。
「したいなら噂の恋人としなさい。」
睨み付けて言い放つ。
どうせからかわれて捨てられるだけだ。何も良い事はない。
「いないよ。でもお気に入りは今見つけたけどね。」
 
=完=
 
 
薄雲に隠れた満月 月明りに浮かぶきみのシルエット
今宵 始まる二人の罪 深くせつない
割り切れない胸の奥 甘い吐息で
髪をそっとほどいてく 僕を求めてる合図さ
誘惑の罠に 魅惑の穴に
抜け出せないまま 落ちてく もう
帰れないよ きっと大胆にそっと
揺らめくきみはもっと感じて・・・
夜明けの来ない二人の部屋 言葉もなく無表情の君
心に秘めた悲しみを隠してるの?
あられもない接吻(キス)が 僕を狂わせる
すべてもう敵にして 偽りの愛を Ah~
誘惑の罠に 魅惑の穴に
抜け出せないまま 溶けてく もう
戻れないよ きっと囁きあってそっと
揺らめく僕はもっと感じた・・・
誘惑の罠に 魅惑の穴に
抜け出せないまま 落ちてく もう
帰れないよ きっと大胆にそっと
揺らめくきみはもっと感じて・・・
いつかいなくなるね きっと 僕をおいてそっと
二人の罪はずっと消せない・・・
この歌詞が一番好きで高校生時代にかなり歌ってた。
解説なくてもダイレクトに伝わる歌詞が良い。
光一君の言葉のセンス最高(*´Д`)
エロの神さま降臨してますwww
(*´Д`)はふぅ。
橋の向こうには植樹された桜が満開を迎えてた。
この通りの2階のヘアサロンは人気店で芸能人も立ち寄る専門店だった。
「はい。どうぞ。」
自慢ではないけど、腕は磨いていて店長にも褒められる技術を持っている。
「今回はどうなさいますか?」
必ず1か月経つと来るお客様が居る。
「どうもしない。」
気取った言い方でソファにドカッと座り何故か機嫌が悪い。
「はあ・・・。胸、開けてる時の方が良かった。」
一度振り向いてそのアイドルは子供の様に拗ねた甘え方で私を見る。
「ここでシャンプーして寝てる時、良い感じだったのに。」
このアイドルはシャンプーの時にわざとタオルをどかす。
そんな事言われても対応しにくい。
「鏡で俺の視線、感じてない?」
「後ろ髪しか見てないので。」
「横顔見て反応とかしない?」
「髪を切っているので。」
「俺の名刺、捨てた?」
「お客様の名刺は店舗で預かっています。」
「あれは個人用だって・・・はあ。」
「個人情報は適切に管理してますのでお客様はご安心なさって下さい。」
私がにっこりと言うとアイドルの彼は悔しそうに唇を使い、指を齧る。
「ラインやってる?」
「やってません。」
と嘯いて、正直、彼の強引さには戸惑ってる。
「聞いてなかったけど、彼氏はいないよね?」
「さあ?」
「さあって?」
突っかかって何か文句を言おうとしたが黙った。
「次の予約して。」
「来月ですか?」
「店舗の予約じゃなく、個人の予約。」
「24時間、空いてるとでも思ってるんですか?私はコンビニ店員じゃありませんよ。」
冷静にたしなめる。かわす言葉にアイドルの不満は最高潮に達していた。
グイっと顎を掴まれ、その場でキスした。美容室の鏡に映るのは下の階の桜ではなく男女のキス。
「・・・お客様、セクハラなんて困ります・・・。」
「少しは俺の気持ち考えてよ。」
その反応に彼は挫折してソファに座り直す。
「じゃあ・・・いつもの髪の通りにして。」
「畏まりました。」
 
=完=
 

演技された蒼井優さんさすがです。主人公の十和子さんの我儘と奔放な面に羨ましさを感じるが同性にとっては同時に軽蔑されるだろう。ただコトの真相を見れば、愛が殺がれて壊される感覚、その全ての闇を彼女は意識と無意識の間で抱えながらも男性に誘われ依存してゆく事を望んだ理由は決して共感できなくもない。
この映画、めちゃくちゃ蒼井優さんがエロくて阿部サダヲさんや松坂桃李さんや竹野内豊さんとのセックスシーンの絡みは最高(*´ω`*)
映画を観終わって十和子はこれからどうしていくんだろう?ってのは未だに謎な部分です。
彼女がまた壊れるんじゃないかって阿部サダヲさんの最後に行った彼の愛し方にすら疑問です。

 

 

 

 

 

「泣かないで。安心して?大丈夫だから。」
恋人の暴力に私が悲しみに涙で睫毛が濡れてるのを
彼は器用に指で掬い取り、雫が落ちる前に口に運ぶ。
「貴女の涙を僕が飲み込んだら悲しみを共有出来るかな?」
彼は両手を伸ばし、私を捕獲する。そして斜めに首を傾けて私の陰に隠れる。
吐息が掛かる程、接近し、唇をそっと重ねる。
桜の花びらが擦れた位のその軽さはキスしたかどうかも分からない。
その触れ方に彼は半目で見つめて、罰が悪いのか名残り惜しそうに唇を噛み締める。
もう一度とばかりに今度は深く唇を重ねた。
肉感のある唇がくすぐったくて私はその蜜の様な唇に甘く吸い付く様に応えた。
しっとりとした空気に時間を忘れてしまう位。
こんなにも愛された事がない。
そんなキスの仕方、初めて。
彼は私がスマホで泣いたらすぐに駆け付けてくれた。
芸能人なのに。
私の事を心配してくれる。
出逢った時、彼は最初は「さん」だった距離もお互い呼び捨てになる位、親密になった。
彼の抱き締める温かい感覚に私の子宮が憚らず切なそうに鳴く。
でも今の雰囲気にしたいなんて言えない。
やっぱり、儚くて尊い人だから。
「帰って良いよ。ありがとう・・・。」
こうやって話を聞いてくれるだけでも感謝してる。
「貴男に甘えてはいけないから。」
「そんな事ない。俺は・・・。」
「アイドルだし、私と付き合うなんて無理だよ。ファンに知られたら・・・。」
人の暴力よりもファンを裏切る事は何倍も、それこそ背信行為だ。
「ッ違う・・・。俺の事なんかどうだって良い。好きな人間が傷付けられる位ならファンなんか捨てる。」
「ごめん、でも無理だよ。私なんか好いてくれてありがとう。」
私なんかほっといてと彼の胸を押して、帰そうとした。
彼は悔しそうに歯を剥き出しにして私を押し倒した。
「俺がこうしても分からない訳?」
スカートからはみ出る太股を触り、真剣な眼差しで近寄る。
「騙されすぎ。」
そう嘯いて悲しそうに言う。
「俺をアイドルだって舐めずぎ。こうやって襲わないと分からない?」
「そんな事しない。」
「アイドルだって襲うんだよ。俺を突き放して怒らせた罰だよ?」
 
=完=
高速道路で走るトラックはひきりなしに荷物を運搬してゆく。
24時間すら惜しい様に東京は眠らない街だ。
そんな中、収録も終わり、マンションに帰宅したアイドルの彼は
気怠そうにしてベットに寝た。
静かな時間。
吐息が聞こえる。
いつもならテレビを観たり、風呂に入ったりするがそれもしない。
泥の様に眠り、その疲れもピークに来ていた。
アイドルという入口に立ち、芸能界で日々を磨いていたが、
時間の配分や受け答えに悩む事も少なからずある。
瞼を閉じていたが、スッと瞼を開き、瞳が開く。
寝汗で起きた。
身体はまるで海に入った様にビショビショで体調が悪いと悟った。
「ん・・・。」
濡れた髪を掻き上げて、自分で疑う程、汗の多さに引く。
「どうしたんだろう・・・?」
視界もぼうっとして、定まらない。
取り敢えず、身体が冷えない様にシャワーを浴びる。
浴槽の横のシャワーヘッドに手を掛け、寝汗の全てを洗い流す。
楽屋と収録中でメイクさんから整えて貰った頭から背中までシャワーを被る。
「はあ・・・。」
シャワーを浴びる中で溜息を吐いた。
湯気が天井まで立ち昇る中、両手で髪を触り、顎をあげ、首元を丁寧に洗う。
朧気だった瞳は透き通った瞳に戻り、本来の自分の視界へと戻る。
鼻歌を歌い、身体のバランスの為に少し視線を下げ、足を動かす。
ボディーソープで身体を洗い、気が付くと完全に鏡が曇り、また視界が陰る。
うっすらと鏡に洗う身体が映るが、霞んでいて自分の顔すら良く見えない。
ファンに好かれる顔が消えている。
仮面を付ける時もあって、この顔自体、煩わしい時もある。
「名声に疲れたかな?」
そう自嘲しても良い空間で独り言を言う。
芸能界に居ると不用意に恋人を作れない。
ファンが悲しむから。
自分の寂しさを押し殺す時もある。
孤独死なんてニュースは他人事ではない様な気がする。
一人が嫌で内緒で女性と一夜を過ごした事もある。
その時は幸福を感じたが、それでも孤独が解消したかと言えば直ぐにまた戻る。
「俺って何だろう?」
華やかな芸能界に居るのに曖昧な感じになるのはいつも孤独の時、
売れた当時は楽しくて仕方なくて何も考えなかったが今は違う。
「やっぱり、歳かな?」
曇った鏡を手で消し去り、髪を整えて仕上げる。
自分の世界だけでなく芸能界の変化に応じないと。
彼はタオルを頭に被り、お尻からゆっくりバスタオルを巻いて浴室を出ていった。
 
=完=
 
昼下がりお洒落な珈琲店。
私は仕事の途中でこの店舗に寄る。
いつもの様に濃くと切れのあるコーヒーを店内で注文し、いつもの席に座った。
上司に謝罪したがしこりが残ってる。自信のなさはいつもだけど今回は相当キツかった。
「俺、ガラスコップに口紅を付けて汚す女性、嫌いなんだよね。」
声に雰囲気を漂わす若い男性がちょっかい掛けてきた。
誘う口調にも傲慢さが見え隠れして不躾だなと睨んだら、何処か見覚えのある髪色と笑った瞳に数秒間、判断に迷いが生じた。
言葉にならないのは感情が追いついてないから。
いつもは風の吹き方で煙草の臭いが服に染み付くが、今日は爽やかな香水の匂いが鼻腔に付いた。
メンバーの中で群を引き抜いて歌とダンスが上手い彼は、いつも皆の人気者だった。
彼は珈琲の中で溶けゆく氷をストローで掻き混ぜながら彼女の反応を窺う。
その彼の好奇心に自分の体が熱っぽさを感じた。
スポットライトがなくても普段着であっても彼という存在が
鮮明に刻まれてるのは自分が紛れもないファンだからである。
「ツイートしないでね?」
そんなつもりはないのにそう言われて落ち込んだ。
「俺は今の時間を大切にしてるから。」
スマホが鳴り、面倒臭そうに話掛ける。
携帯を持つ手の仕草さえ、男らしく見える。
あの唇は見覚えがある。
歌声に合わせて動く唇。
カメラがあるのに自然に笑う彼。
特徴のある優しい瞳と柔らかな唇。
触れてみたいと思って悟ったら現実にはない。
コンサートの時、何を着ていこうか迷う。
私を常に女性の気持ちにさせてくれる存在。
いつもなら仕事に戻るが、今日は帰りたくない。
緊張して汗を掻く。
浮ついた様にめまいがするのは鼓動の早鳴りで酸素不足に陥ってるから。
好きな人。
今でも好きな人。
片時も忘れた事がない。
片想いを呼び起こしてくれる人。
「お姉さん、今、一人?」
おっとりした言い方でさきほどとは違う声音。
甘えた様な言い方に私は戸惑ってしまった。
彼は既に席を立ち、ゆったりとこちらへ近付く。
彼の探った様な視線は私を緊張させる。
耳元で囁いたのは昔、私がツイートしたコメント。
ほんのちょっとのコメントに愛を感じた?
まさかね?
「遊びに行く?」
その「誘い」に乗らないファンはいないと思う。
 
=完=
 
 
 
全盲キャラ書きたかったんですよね。
一番、設定しづらいキャラなんで挑みたかったという思いがあります。
売春婦という設定にしたのは妄想なんですけど、昔の時代にあった「全盲の女性にあったかも?」知れないなって言うこじ付け妄想なんですけどw
私の主人公はみんな不幸が多い気がします(m´・ω・`)m ゴメン…なさい。
でも世界観を作るには主人公はみんなに愛されてるゆるふわキャラを書けって言われても作品が浮いてしまう可能性があるのでどうかなっと思います。後、「書く自信」がないんですよね~。
てか泥臭かったり、退廃的な方が人間味があって見ごたえある。
吸血鬼も全盲少女もずっと長年考えてきたんです。
注文の彼は一気に書きましたけど、もうネタがな~い(/・ω・)/あははは。
設定、凝りすぎなとこあるんですよね。
書いてて途中飽きる時もあって私の場合大変です。
才能で書いてないんで。
何も考えず雰囲気で書いてて方向性がずれる場合が多くて。
シアナなんて動きづらく面倒臭い。
私でも「こいつ大丈夫か?」って時、あります。
冷たくて嫌われそう・・・。ムカついたら私ではなくシアナ殴って下さいw