小嶋隆史の「小さな会社の経営法則」ブログ -11ページ目
■【基本原則編】
戦略的な経営者は多くの経営事例を分析して、本質的なものを法則化している特長がある。戦略のない経営者は、たまたま起きた一つの事例だけで法則を作ってしまう。また、それに固守して他人の意見を全く聞かない。

□「こういう手を打てば、結果はこうなる」と明快に言える社長は戦略社長です。
もちろん、こうならなければなりませんが、実際には、そうならなかったり、そもそも明快さがなかったりする人がほとんどです。

「打ち手」と「結果」との関係は簡単なものではありません。
複数の顧客や競争相手などの構成要因と複数のプロセスを経た複雑な関係で成り立っています。要は複雑すぎて良くわからない状態です。

このような場合、一つ一つ細かく見るより、法則的に対処していく必要があります。
法則とは、複雑なものを単純化させ分りやすくする技術。
重要な要因を抜き取り、本質的関係を見極め抽象化する力が必要ですが、それには体験量と原理原則の量稽古が必須でしょう。


■の部分の文章及び独特の表現方法は竹田陽一先生の知的所有権に属します。
□の部分や全体の文責はランチェスターマネジメント金沢小嶋隆史が負います。
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弱者は「小さく考える」が基本です。
今回は、ランチェスター的「細分化」について考えてみました。

なぜ、細分化して考えなければならないのでしょうか?

理由は2つあります。

1つ目は、勝ち残る領域を発見するためです。
弱者企業が大会社と同じ領域で経営をすると競争に勝てないことは明らかです。規模の大きな会社と差別化され、自社の特徴が活かせる領域を発見しなければなりません。弱者企業は市場規模の小さな領域(市場)で強く生き残ることが原則になります。その際に小さく区切って考えることは大事な思考法になります。

2つ目は、攻め方が具体的に分ってくるからです。
ものごとを漠然ととらえていると、漠然とした対策しか思いつきませんが、小さく分けて考えることで、具体的なアイディアが湧き、対策も見えてきます。例えば、「お客」という抽象概念で考えると、「顧客満足」といった一般論的な抽象概念しかでてきませんが、「高校生のお客」とかもっと細かく「近所の○○さん」といった単位で考えると、その人たちに喜んでもらう具体的な対策が思いついてきます。

ところで、細分化する対象はなんでしょうか?
基本的には、「すべて小さく考える」ことが基本です。

ただ、重要なところからいうと、まずは「商品」です。
通常、商品を細かくみることで、何が伸びて、何が減少しているのかを把握します。きちんと商品分類して売上の推移を把握しておくことが大切ですが、その際に、何を基準に分類するのか、そこに細分化の実力が問われます。

一般的に、色やサイズなどの「形状」に関する基準、高価格や低価格の「価格」に関する基準、仕入れ先や材料などの「品質」に関する基準、お客の購買目的や理由にあたる「用途」に関する基準などがあります。
どの基準を採用するかは、戦略に合わせて決定しなければなりません。

次に、「客層」も細分化の重要な対象になります。「年代」や「性別」あるいは「好みや趣味」、「職業」等に分けて考えてみてください。

そして、小さな会社にとっての「地域」は大事な細分化の対象です。
特に郊外型の店舗や1回当たりの取引金額が小さな会社は地域の制約を受けますので、会社の周辺を強くしていかなければなりません。
市町村別で区切ったり、都市部の場合は、川や幹線道路、学校区で区切ったりします。小さく区切って、一つ一つ強くしていくのが勝ち方の基本形になります。

その他、営業媒体を分けて販売効率を見たり、販売プロセスを区切って改善点はないか考えたりと、小さく考えることは沢山あります。営業媒体は

大切なことは、競争条件が不利な弱者が勝ち残ろうとするには、強者と同じ視点でざっくり物事を見てはいけないということです。

業界1位のオートバックスと2位のイエローハットでおかしな現象が起こりました。

オートバックスのシェアは50%、イエローハットは30%です。原則で考えるとオートバックスの方が圧倒的に経常利益を残すはずですが、それが逆転したのです。

ご承知の通り、若者の人口減や自動車にお金をかける人が少なくなり国内需要は減ってきています。1位のオートバックスとしては、国内から海外や中古車の買い取りや販売に目が向きました。しかし、どれもあまりうまくいっていないようです。

イエローハットは、特に地方では車はまだまだ必要されまだまだ伸びると考え、国内出店をすすめました。

強者は市場全体を一律に平均的に見がちです。そこにスキが生まれます。弱者は細か
見ていくことで勝機を見出すのです。
今回は「集中」について考えてみました。

■「戦術力」の集中

ランチェスター法則から「戦術の投入量」と「成果」の関係は2乗比になることが分りました。


例えば、
同じエリアで「営業マン8人のA社」と「営業マン6人のB社」が、100人の見込み客に向かい顧客獲得競争をしたとします、


結果はどうなるか?つまり、A社とB社の顧客の獲得数は何人になると思いますか?


答えは、A社64人、B社36人の顧客の獲得となります。
営業マンの人数比ではそんなに変わらなくても、成果においては、2倍近く差が開くわけです。


競争に勝つためには、まずは戦術の投入量で少しでも上回ることが鉄則です。
そのためには、経営資源の少ない弱者は、投入対象を思い切って絞りこみ、ありったけの資源を集中投入することが欠かせなくなります。

■「戦術力」の分散

逆に、資源を分散させた場合を考えてみると、

本来10という力があったとすると、成果としては2乗の100が期待できます。
が、これを5と5の2つに分断すると、5の2乗で25、が2つなので50。

分散させることにより、本来の力が半減してしまうことが分るのです。

経営における分散の代表例は、非関連型の多角化です。従業員数は20人くらいで事業が2つも3つもある会社は分散していると言えます。

小さな会社は、一つの事業で圧倒的NO.1をつくる方が利益性も圧倒的に良くなります。

事業がいくつもある会社は、なんとなく見かけは華々しくみえますが、利益は全くその逆で残らなくなります。分散経営により、経営力自体が弱くなっているからです。


■質は均質化していく

うちは少数精鋭だから。という社長もいます。
自社が負けるわけがないと、思い込みの激しいと、戦術投入量が競争相手よりも少なくても、勝てると錯覚を起こしてしまいます。

先の例では質的条件は営業マン個人の能力です。

営業マンの能力が、他社の2倍も3倍も実際にあればいいのですが、現実は能力による差はあったとしても最大でも2割程度。
しかも、能力が高い人ほど都会の大会社に行きます。地方の中小企業にはなかなか入らない・・・。

基本的には、同業種間での人や情報ノウハウの移動により、長期的には人の能力は均質化していきます。属している業界で、何となく特有の雰囲気、思考スタイル(考え方)似通ってくるのも、業界内での均質化の傾向を表しているともいえます。

質(能力)で上回ろうとしても、競争相手も同じことを考え営業マン教育など一生懸命やります。能力向上策は大切ですが決定打にはならないのです。

質的条件は、ほぼ1:1で考えれば良いということです。


■「集中」を物理・数量的に考える

質(能力)自体は、中身がハッキリしておらず、何をもって能力が上がったのか、とらえどころがない面があります。逆に、その捉えどころのなさが、量的劣勢に置かれているにも関わらず、神風が吹くとか精神を集中すれば勝てるといった、誤った精神論が入り込むスキを与えてしまいます。

質を考えて量に移ると、全てがあいまいな中で進行し、戦略対策は宙に浮いた状態になります。集中主義についてもそうです。

経営は実業であり、戦略は現実重視で、明確な手を打っていかなければなりません。
競争に勝つためには、的を絞りそこに具体的、物理的、あるいは数量化されたヒトやモノ、カネ等の資源(戦術力)をどれくらい投入するかといった判断があって「集中対策」は機能していくのです。


■集中主義が成功するためには

・重点目標を少なくする
・戦力投入の範囲を狭くする
・やることは一つ一つクリアーしていく
・シンプルさ、単純明快さを保つ
・余計なことはやらないカットする

■期間イメージをもつ
集中という言葉には、一気に大量のものを集めるイメージがありますが、経営は超長期戦で、戦略課題も中長期に考えなければならないので、期間を考慮しておく必要があります。

資源は一定量である場合、先に大量に投入してしまうと後が続かない・・。のです。

短期スポット型ではなく、長期継続型の資源投入をイメージしておかなけれbなりません。
それは、華々しさよりも、定期的にコツコツといった一見地味なイメージになります。


ランチェスター的「差別化」について考えてみました。

1.差別化の目的
差別化の目的は、ランチェスター戦略では「強者の2乗作用を避ける」ということになる。
・顧客からの識別性
・デザイン、ネーミング程度の差別化ではなく、「他社が追随できない」程度をさす
・全く違う独自性(この会社にしかない)が大切

2.実際的差別化戦略
①事業自体の「卓越性」 (集中化=差別化)
・集中は弱者にとって大切なこと。経営資源の少ない弱者は範囲を狭める方向に進む。
・範囲を限定しその中に深耕することで、他社が出来ない卓越した商品・サービスを確保する。当然ながら、市場シェアも確保する。
例:セラミックで警察・消防の紋章(廣部硬器)、ジェット(スギノマシーン)、お酒のラベル専門の印刷、

②こだわりの追求する(職業的専門性)
・一定の層にだけ受ければ良い(市場規模の狭い客層を狙う)
例:天然素材だけで、合成材工業製品は使わない(健康に問題がある人、関心の高い人)
例:美しく見せる技術(大きな人、コンプレックスがある人向け)
※営業展開<商品3分に売り7分>(どのように分ってもらうか)
※その他を捨てるくらいでないと、市場には伝わらない

③商品細分化後の差別化
・ サイズ・・・大きなサイズ、小さなサイズ専門店
・ 価格…低価格専門店、高価格専門店、ワンコイン弁当店
・ 用途特化型…プレゼント専門店になった花店(顧客が商品を買う目的は何か?)
・ 客層特化型…年齢、男女、趣味・趣向(ペット専門の保険)
・ 商品提供プロセスの差別化
前工程の差別化・・・無料診断、相談会等営業プロセスに組み込まれる場合が多い
後工程の差別化・・・納期、配送、メンテナンス
※ 出迎え三分に見送り七分といわれるように、弱者は後工程の差別化を考える
※ 弱者は買ってもらってからに勝機がある
例:納期の速さで勝つ製造業、メンテナンス中心の機械販売から修理屋



④商品+サービスの差別化
➤人的サービス(弱者の戦略は「人間化」の戦略、「機械化」)
・顧客満足度向上の接客サービスの向上(おもてなし接近戦)面コミ
・情報提供、顧客一人一人にあった提案力(一騎打ち戦)
例:高齢な顧客1人ひとりに合わせて、捜査マニュアルをつくる街の電気店

⑤価値変換・・・ものはそのままなのに与える意味を違える
商品+店そのもの(事業概念の変革)
・店舗コンセプト自体の変革
例:飲食店なのに、お話しに行く場、友達をつくりに行く場
例:カーブス(おばちゃんのたまり場)
※イメージ形成、強者・・・かっこよく 弱者・・・親しみのある
・ 店舗の雰囲気
・ ○○ドクター
商品+店主の個性や技能(零細店舗では必要事項)
・ ○○博士
・ カリスマ化
店主に会いに行く、話に行く

弱者の戦略の根本目的は、「小規模1位主義」あるいは「部分1位主義」です。

「小さくてもNO.1をつくれ!」ということですが、中小企業でも業績の良い会社はなんらかの1位、もしくは圧倒的に強い何か、があるものです。

実際に応用するには、「規模に合った目標の範囲を定める」ことが大切になります。

目標には、商品、地域、客層があり、この3つの関連で考えなければなりません。

商品の場合は、なんでも扱っているようなお店よりある商品に特化した専門店、特殊な技術がある場合はそれに特化する、またプレゼント専門店のように用途に特化する、というような感じです。

地域の場合は、北陸3県というよりは石川県だけ、○○市というよりはその半分や3分の1に、あるいは半径500m圏だけ、○○校区だけ、という発想をすることになります。

客層の場合は、法人・個人、男・女、高齢層、ファミリー層、学生、お金持ちか一般層、○○のマニア等のどこに重点を置くかです。

範囲を絞り込むことのメリットは、
①経費が安くなる ②お客を見つけやすくなる ③お客から見つけられやすくなる、です。

・商品を絞り込んだ場合、在庫費用がやすくなるとか、業務の作業効率が良くなる、教育に時間がかからない(結果、従業員の習熟度が速くなり顧客満足を得られやすい)、等のメリットがあります。

・地域を絞り込んだ場合は、営業マンの移動時間が少なくなる(結果、顧客接触量が多くなる)。あるいは、広告費が少なくて済む、等があげられます。

・客層を絞り込んだ場合は、お客を見つける費用がやすくなったり、お客のニーズをつかみやすくなる、作ったお客はなかなか離れない、等のメリットがあります。



目標の範囲を絞り込み、より強くすることで、利益性は格段に上がっていきます。が、簡単にできそうなのに、実際には意外に難しいものです。

理由の一つは、商品、地域、客層の3つの関連で考えなければならないからです。
この3つは、トレードオフの関係にあります。

例えば、ある商品に特化した場合は、地域は少し緩やかに考えてなければなりません。
逆に、地域に特化した場合は、商品や客層は少し緩やかにしておかなければなりません。

また、もともと、目標の設定自体には、市場性がある、競合が少ない、そして自分がやりたいこと、この3つの重なりあう範囲という条件があるからです。

それから、どうしても大きな範囲を設定してた方が安心でき、利益が多くなるように思えるからです。現実的には、今の経営資源で少し努力すればNO.1になれる範囲を定める方が有効です。

弱者の戦略の基本は、

「ランチェスター法則の第1法則で目標を定め、第1法則で運営する」ということです。

これを理解するには、この成立条件を知らなければなりません。

射程距離の短い兵器(刀や槍など)を使い、敵に接近し、一騎打ち戦をする。このような戦闘形態の時に第一法則が成立します。近代以前の戦い方を思い起こせばよいでしょう。

大まかに、経営に応用して考えると、兵器の概念は、商品:有料のサービスに、接近戦、一騎打ち戦は、営業のやり方に置き換わります。

もう一つ、大事なことは第一法則が有利になる戦場を定めることです。これは、ゲリラ的な戦いを想像すればよいでしょう。重機関銃などが持ち込めない、山岳地帯や森林の中を戦場にする感じです。

経営においては市場の選定となり、市場は「地域」と「客層」に規定されてきます。

以上をまとめると、

射程距離の短い兵器・・・少量生産少量消費の製品、特定用途の商品、専門品、手作り品等
接近戦・・・・こちらから見込み客に近づく、人脈営業、エンドユーザー直販等
一騎打ち戦・・・顧客、競争相手を特定化する。一対一の関係をつくる。対面販売。等

こららがやりやすい市場を戦場を選定する、イメージとなります。


必然的に、弱者企業は市場は小さく選定することになります。(小規模1位主義)


今回、第2法則には触れていませんが、資本力のない弱者企業が第2法則(強者の戦略)で、戦うと2乗作用を受けて、1人当たりの生産性はガタ落ちして儲からない経営をしてしまうことは、忘れてはなりません。
■【時間戦略】
歴史に残るような偉業を成し遂げて個性を発揮した人の多くは、もともと素質の高かった人です。こういう人でも仕事を趣味にして、ある分野の研究を30年も40年も続けているのです。まして、素質が普通か普通より劣る人の場合は、休日の半分以上を使って、研究や学習を何年も続けない限り、能力が高まって個性が発揮できることなどあり得ないのです。

□「個性」とは人には負けないNO.1を持つことです。が、No.1はそう簡単に出来ません。「人生は限りある時間であり、一生は一回しかない」ことを考えれば、無駄な時間を費やす余裕がないことに気づきます。ましてや、多くの分野に手を出せば、全て中途半端になってしまい、結局、本当の自分らしさに到達できなくなってしまいます。

■の部分の文章及び独特の表現方法は竹田陽一先生の知的所有権に属します。
□の部分や全体の文責はランチェスターマネジメント金沢小嶋隆史が負います。



11月の北陸No.1実践交流会のご案内-----------------------

竹田陽一先生 記念講演 「業績向上の戦略対策」
~今、日本の中小企業経営者に足りないものは何か?~

先生は、今年8月、フォレスト出版から英語版ランチェスター経営戦略「The Lanchester Strategy for Management」を出版されました。そして、それを、渡英してランチェスター先生のお墓に捧げに行かれました。先生は以前より、「欧米から入ってくる経営学の受け売りでない、独創性の高い日本発の経営戦略書を世界に発信したい」という悲願をお持ちでした。今回それが達成されたわけです。自ら弱者の戦略を体現し、夢を果たされた先生に今回も色々なことを教えていただきたいと思います。(小嶋)

<富山>11月24日火曜18時30分~20時40分 サンフォルテ 研修室307
<金沢>11月25日水曜18時30分~20時40分 地場産業センター本館第2研修室
参加費7千円(税込)

お申込は
こちらのフェースブックページから➤➤http://u222u.info/mJBS

※ご意見、ご感想、ご指摘お待ちしています。
※その他、お問い合わせ、実践交流会申し込み、配信停止依頼は、用件をお書き頂き、返信してください。
ランチェスター小嶋隆史のホームページ➤http://www.lanchester-kanazawa.com/
FMかほくで放送中の「小さな会社の経営法則」今回は、「飲食業を楽しむ法則」ということで榮松酒店の中川忠博さんと法則しています。

今回のテーマは、お店の個性とは?

経営でも、業績を良くするには、個性、独自性は大切な要素。独自性は「差別化」の発展形でもあり戦略的にも大事になります。

ただ、言葉としては簡単でも、実際には難しい、もしくは自分では分かりにくいのも現実だと思います。

そのヒントになれば・・・。