「差別化が大事だ」経営では良く使われる言葉です
ランチェスター的に「差別化」を語れば、
(YouTube動画)
https://www.youtube.com/watch?v=aATxqH9ZMRA&t=248s
弱者の戦略では、まず意識しなければならないのは「大手との差別化」になります。
大手は「経営の効率化」を推進していくので、
そこから生まれるスキを、弱者は突くといった発想です。
まず、目標(商品や地域、客層)を違えていくことになります。
会社を経営していれば、「効率化」は重要項目ですから、
規模の大きな会社ほど、
都市部や市場規模の大きなところから効率的にお客をつくることを考えます。
小さな会社は、「大手との戦いを避ける」ことの方が、優先度が高くなるので、
まず大手の行きたがらない、やりたがらない、極論すると大手にしたら面倒くさい商品や人口の少ない地域を選ぶ、ということになります。
次に、戦い方や運営の仕方を大手と違えていくことになります。
戦い方については、こちらからお客に近づく、
お客から見て大手よりも常に近い存在と思われる接近戦や
顧客対応をより個別対応(一騎打ち戦)にもっていく、
小ささを活かしてスピード対応するなどです。
ユニフォームネクストさんがやられているように
ネーム加工や、お客様からの問い合わせに対し、すぐに専門スタッフが対応する、
アマゾンから見ると非効率で、マネしようとは思わないはずです。
弱者は「お客と係わるところを効率化せず、逆に手間暇をかける」ということが差別化につながるわけで、アナログ的な親しみといった人的価値を加えるほど差別化は効いてきます。
がしかし、効率化は大切だということは弱者である小さな会社も同じで、「効率化」と「手間暇」の二律背反の関係を両立させなければならないところに、一段深い知恵が要求されるのです。戦略の略は知恵を表していることを思い返してください。
これを両立させるためには、競争相手と比較してどこまでやるかの見極めと、
「目標の絞り込み」「重点化」「集中」「軽装備」「仕組化」などの効率化を推進する原則が必要となり、全体的には効率的な経営システムをつくらなければならないのです。
ランチェスター的差別化として
他社がマネできない追いつけないくらい、卓越した「顧客価値」をつくりあげることも上げられます。
顧客価値とは、かつて吉野家でいわれていた「うまい」「安い」「早い」のようなもので、
他社に抜きんでた、まさに横井社長が言われるような「お客様から選ばれる理由」です。
言葉でいうのは簡単ですが、他社に抜きんでた「卓越さ」が求められるため、決して侮ってはいけないところです。
横井社長は、それをどのようにして作り上げたのかを語っています。
「顧客対応を良くしようとして、
分かりやすいホームページを、時間をかけて丁寧につくった。」
「大事なところは外注ではなく、自分たちでやった。」
そのことによって、「商品知識の深さや、教育の仕組化など、
他者にマネできない独自のものが出来上がった。」
弱者の差別化は、「時間」「知識の内部蓄積」が大切な要素になってくること、そしてそれらが独自性のもとになっていることを示されました。
横井社長が言われるように、「いいアイディアを思いついて、一機に市場をつくりたい」的な相談はよくありますが、一般的にヒットする商品は5年から7年かけて苦労して生み出されたものが多いように、研究開発にどれくらい時間をかけてきたか、を初めて問うた方が良いのかもしれません。
大手は小さな会社が1年かかることを、資本力で一機に3ヶ月でやりきり、
中小の経営者は1年でできると自信をもって言ったはずなのに、たいがい3年以上かかっています。あくまでもイメージですが。
「準備に時間がかかるものほど、大手が出づらくなる、ので差別化が効いてくる。」
横井社長の言われた言葉は、まさに金言です。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
PS.
弱者は時間をかける、そんな悠長なーと思われる方も多いかもしれませんが、
ユニフォームネクストさんは短期間に成長し上場会社になりました。
この逆説が弱者の戦略の面白いところです。
「ユニネク・ビズチャンネル」
https://www.youtube.com/channel/UC5P4uO-vCVmgBp-OOMBR9EQ/videos
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