本日勉強会で、富士フイルムとコダックの事例を勉強しました。
ご存知のようにコダックは今年初め米破産法を申請し、富士フイルムはデジタル化の10年間に、売上は2倍近く伸ばしています。
コダックは超優良企業だったことが逆に災いし、変化に対応できなかった(官僚的組織)、富士フイルムは、多角化することで変化に対応したという文脈で語られます。
ここで注意しなければないのは、単純なリスク分散のための多角化礼賛でないということです。
富士フイルムの多角化は、フィルム技術を他社が出来ないレベルにまで高めた、独自性の高い技術を中核に置いた上での、技術の転用ですので、関連度の高い多角化といえます。
私も「フィルム会社がなぜ化粧品?」と思っていましたが、フィルムのナノレベルでの研究成果として化粧品が生まれていることを知り納得しました。
当社の多角化は、中核技術を「深める」ことによって結果として生み出された多角化であるのです。多角化は幅を「広げる」概念ですが、それに先行して「深める」ものが必要なのだということを富士フイルムの事例は教えてくれます。
そして、「範囲を限定して『深める』」ことが結果『広がる』ことにつながる」という戦略原則に合致してきます。
「企業は常に変化に対応しなければならない」といわれます。
そう言われると、通常は部分的な変化対応のみを考え、事業幅を広げる発想をしますが、その前に、
「変えてはいけないものは何か?」「まだまだ深化させなければならないものは何か?」
という問いが必要なのだと気づかされます。
当然、この種の問いは「我々の事業とは何か?」といったドラッガー的な事業の本質を問う問いかけの延長にあるべきものです。