




先日、大阪中之島美術館にて、上村松園展を観てきましたが、今回は出展はなかった『焔』という名画があります。(東京国立博物館所蔵)
いつか見てみたい絵の一つです!
松園自身が、自分の画業の中で「たった一枚の凄艶な絵」と評している絵で、1918年に文部省美術展覧会に出展されました。
とにかく怖いくらいの女性の情念と怨みが表現されていて…でも凄まじく美しい。
本か画像でしか見たことないのですが、それでも伝わる凄まじさ。
Wikipediaには、この絵を描く前1917年夏に、彼女は画壇から批判される事でスランプに陥っていて、神経衰弱になっていた、との記述がありました。
1917年夏頃の出生図とトランジット図がこちらです。(仮に7月1日としました)
いくつか、彼女の仕事を困難にさせているアスペクトが目につきます。
①紫色のマーク→出生の太陽・海王星合(牡牛座)にトランジット土星・海王星(獅子座)が90度スクエア。
上村松園の出生の太陽・海王星合は、画家としての彼女の仕事への姿勢そのものを表していて、山羊座火星の助力もあり、大変精力的に美を生み出す源となるエネルギーです。
その太陽・海王星に、90度(衝突・邪魔、葛藤)で横槍を入れてきたのが、制限や方向転換を促す土星。
夢を広げてくれる海王星は芸術家にとっては嬉しい天体ではありますが、出生の海王星とトランジット海王星の90度は、「中年の危機」の一つとされており、困難な時期となります。
辛い現実に直面する事によって、今まで見ていた夢から覚めさせられるような事が起こったり、また、夢に夢が重なることで、何が本当の道かわからなくなるような、「迷走」する事が多くなる時期です。
②赤のマーク→出生の土星-冥王星スクエアに対して、トランジット天王星が合。
土星-冥王星スクエアですが、出生図にこのアスペクトを持つ人は非常な努力家で、困難にも負けずに頑張りますが、働き過ぎる傾向があります。
水瓶座の土星はドミサイル(支配星)で大変強い土星なので、自制心、克己心は半端ではない人だったでしょう。
その、土星-冥王星スクエアに、変革の星天王星が乗ると…
今まで頑張って突っ走ってきた分、冥王星の極端さ、ゼロなのか百なのかが出ます。
冥王星はゼロか百か、しか知らない星です。
ちょうどいい程度、とか、中途半端はないのです。
特にこの人の冥王星は土星とスクエアなので、
中途半端はないはず。
変革の星天王星が乗っていたこの時期、0が発動して、スイッチが切れたようになってしまっていた可能性があります。
また、天王星も水瓶座の支配星ですから、この天王星も強いのです。
今までの清純で可愛らしい女性を描いていた作風からガラッと変わった、『焔』を描く素地は、1917年に出来ていたのだろうと推測しました。
1918年、『焔』の後は、再び清らかな女性を描くようになられているので、「この時期に彼女に何かあった」のは確かなようです。
そのことは、星回りにも、ちゃんと表示されていますが、何があったのかは…ご本人にしか分からない事ですね!
ここまで読んでくださりありがとうございました
横山蓮花
重要文化財の「序の舞」も写真OKでした!
女性はたおやかで丸みがあるのに、顔の表情やきゅっと握った手な表現から、キリッとした緊張感が感じられます。
衣装がとにかく可愛い…
色や柄の合わせ方など、着物だからこそ、多くの柄や色を合わせても、美しいハーモニーがあるんですね。
美的感覚に優れ、美しさを愛する牡牛座に太陽と海王星。
海王星は芸術と夢、理想の星なので…
この方は、生まれついての芸術家ですね!
太陽は、山羊座の火星と120度トラインを形成して、山羊座の火星はイグザルテーションでかなり力が強いんですね。
なので、負けん気が強く、精力的に仕事をします。
金星は魚座で、こちらもイグザルテーションで強い。
夢見るような理想的な美の形を好みます。
月は蠍の後半度数ですが、これは昼の12時時点での月の位置ですので、蠍座なのか、射手座なのか…でも、蠍座なのかもしれないと思います。
さそりだとしたら
牡牛座の冥王星度180度オポジションとなり、かなり強い母の影響を感じる形となります。
上村松園の父親は彼女が生まれる前に亡くなっていて、母に育てられます。
強い母だったそうで、周りから勧められても再婚もせずお茶のお店を経営して松園姉妹を育て上げたそうです。
この月ー冥王星オポジションには、土星のスクエアも加わっているので…
かなり母の影響は強かったのではないでしょうか。