『東京のぼる坂くだる坂』 ほしお さなえ
なぞなぞ、「東京には上り坂と下り坂のどっちが多いか」
思い出す幼い頃家を出て行った父との会話。
坂が好きで坂の近くを数年ごとに引っ越していた父。
家を出て行った後も転居通知が届いていた。
父が亡くなったのを機に、父が住んでいた場所近くの坂道を訪れることにした40歳の娘。
全部で17か所の東京の坂が描かれてます。
最初エッセイかな~と思ったら小説仕立てになってました。
坂を巡りながら土地に刻まれた記憶をたどり、坂のある風景が父の、母の、そして自分の様々な人間模様が浮かび上がって来ます。
私も行った事のある場所もいくつか登場。
でも坂の記憶のない場所も・・・
何度も行った事のある目黒の行人坂ははっきり覚えてる。
それそれの坂の話の後には周辺のイラスト付き。
イラストを見ながら一緒にお散歩した気分を味わえました。
で、なぞなぞの答えは・・・・坂の下から見上げれば上り坂で上から見下ろせば下り坂。
だから坂の数は同じ・・・でした。
かつて撮っていた都内の坂の名前を記した杭
都心って結構坂が多いんですよね。
こんな感じで名前も付けられている所も多いです。