『レッドゾーン』  夏川 草介

 

『臨床の砦』の続編。

 

コロナ患者を診る事になった信州の病院が舞台。

 

フィクションだけどかなり実話に近いものがあると思って読みました。

 

肝臓専門の内科医・日進目線で描かれたレッドゾーン。

 

令和2年2月。

 

横浜港停泊中のクルーズ船のコロナ患者を受け入れる事になった信濃山病院。

 

呼吸器内科医も感染症医もいない地域病院に衝撃が走る。

 

続いて外科医の千歳目線で描かれたパンデミック。

 

令和2年3月に入り、長野県内でもコロナ感染者が増えて来た。

 

海外帰り、県外から帰って来た人の感染・・・。

 

物資の不足も生じて来た。

 

さらに消化器内科医の敷島目線で描かれたロックダウン。

 

海外の感染者数に死者に不安を募らせる。

 

コロナ患者受け入れに反対する人も多い中、治療に加わってくれる人も。

 

だが他の病院はなかなかコロナ患者を受け入れてくれない。

 

当事者以外はまだまだ楽観的な様子が伺えます。

 

まだまだ未知のウイルスで治療法も治療薬もワクチンもない初期の頃。

 

家族との関わり、近所の目など医療従事者への差別など問題視された事を思い出しました。

 

怖い思いをしてまさに命がけで患者を診てるのに世間の目は冷たい。

 

まだまだコロナは収まりそうもありません。

 

5類になったとはいえ、まだまだどこの病院でも診察してもらえない現実があります。

 

コロナ患者を診てくれてる人たちには感謝しかないですね。

 

さらにコロナ感染者が増えたその後も読んでみたいな。