『うつくしが丘の不幸の家』  町田 そのこ

 

築25年の3階建て一軒家を購入し、1階部分を店舗用に改築。

 

夫婦でヘアサロンをオープンさせ幸せな日々を送るはずが、その家が「不幸の家」と呼ばれてると知らされ落ち込む美保理。

 

そんな時お隣の信子と出会い、家に呼ばれて話をしていた時言われた言葉に救われる。

 

うつくしが丘に家が建ち始めた頃から住んでる信子のお隣さんは入れ替わりの多い家だった。

 

この3階建ての家の住人たちを順番に遡る形で描かれた5つの連作短編集。

 

みんなこの家では辛い思いをする事が多かったけど、自分の幸せについて考えて希望を持って引っ越していく。

 

時折信子も絡んで来て、いい事言ってくれてます。

 

遡ることで今でも残ってる物への伏線回収。

 

エピローグでは嬉しい再会も。

 

優しい気持ちになれる結末が多く、読後感はとってもよかったです。

 

初読みの作家さんだったけど、また色々読んでみたいな。