『本が紡いだ五つの奇跡』 森沢 明夫
デビュー作は売れたがその後はさっぱりの作家・涼元マサミ。
高校時代、そのデビュー作に救われた女子編集者の奈緒。
編集者として崖っぷち状態の奈緒は、もう一度小説を書いて欲しいと涼元に仕事を依頼する。
そうして生まれた小説『さよならドグマ』。
編集者、小説家、ブックデザイナー、書店員、読者の5人の視点から描かれていきます。
この本に関わった5人の人間模様。
親子、夫婦、友人など相手を大切に思うが故の心の痛み。
そんな時読んだ『さよならドグマ』に勇気をもらい背中を押される人々。
この本が人々の気持ちを奇跡のように紡いで繋がっていきます。
森沢作品らしく、今回も心が温かくなりました。
そしてかつて読んだ『虹の岬の喫茶店』がちょこっと登場。
他作品とのリンクも楽しみな森沢作品。
いつか『さよならドグマ』読んでみたいな。