『お勝手のあん』 柴田 よしき
柴田さん初の時代小説シリーズ第１弾。
男の子が欲しかったのに口入屋の手違いで女の子（おやす）がやって来た神奈川宿の宿屋。
なんだか赤毛のアンを思わせる書き出しです。
泊まりに来ていた吉次郎はおやすの類まれな嗅覚の才に気付き、連れて帰ることに。
吉次郎の家は品川宿の老舗宿屋「紅屋」。
お勝手女中見習いとして引き取られ早７年。
研究熱心な料理人・政一と厳しくとも優しい女中頭・おしげの下で、年下の奉公人・勘平や「百足屋」のお嬢様・お小夜らと日々過ごす中でいろんな事を学んでいく。
お小夜がおやすのやすは「安」だろうと思い「あん」と呼ぶことも。
これは朝ドラを思い出しました。
おやすの周りの人たちがみんな優しくていい人ばかりなので、気持ちよく読めます。
一工夫された料理の数々はためになります。
大きな夢を持つおやすとお小夜。
続編も楽しみです。