7月19日は、GS2王子の佐伯瑛(さえき てる)くんの誕生日だよ
お誕生日おめでとう
あと1時間ですが・・・・・・ ミニストーリーを即席で作っちゃえ~
間に合うか?がんばります
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「カランカランカランーーーーーー」
「ありがとうございました。」
最後のお客さんが珊瑚礁を出て、店の看板のライトを落とす。
「ふぅ・・・・・。」
カウンターの向こうで瑛が、小さくため息をついた。
やっぱ、ちょっと疲れてるよね。
最近、忙しかったからね。
梅雨明け間近で、暑さもまして、海に来るお客さんが珊瑚礁に涼を求めてくるのが増えた。
その分、瑛の忙しさも倍増。
ちょっと心配だな。
それに、今日は・・・・・・・・。
「あ、おまえ、先に上がっていいぞ、片づけはやっとくから。」
「え?何言ってるの、手伝うよ。」
「無理すんな!疲れただろ?今日はいつもより忙しかったし・・・。」
「大丈夫!」
私は、瑛の手からお皿を取り上げて洗いだした。
「全く。オレがせっかく気を使って帰っていいぞって言ってやってるのに。」
「へぇ、気を使ってくれたんだ?それでも」
「はぁ?可愛くないな、おまえ。」
ふふ、いつものやりとり。
それにしても、瑛、今日が何の日かすっかり忘れてるんだ?
急いで、洗い物を片づけた。
「よし、あとはいいぞ、おまえ、そろそろ帰らないと・・・・。」
「本当に帰っていいの?」
「はぁ?」
「帰っていいなら帰るけど。」
「遅くなるだろ?あんまり遅くなると危ないし、オレが心配してやってんのに、
おまえは本当に可愛くないな。」
もう、本当、瑛のばか。
「わかりました、帰りますよ。」
「なんで、オレが怒られるんだよ?」
「でも、その前に・・・・・・・。」
私は、冷蔵庫の奥から小さなデザートケーキを取りだした。
「瑛!」
「何?」
「・・・お誕生日おめでとう☆ こっそり作っちゃった!」
「おま・・・・・・。あ、そうか。今日、オレの誕生日。・・・・そうか、すっかり忘れて・・・。」
「忙しかったからね。でも瑛が忘れちゃっても、私が忘れないよ。絶対覚えてるから。」
「ばかっ!そ、そんなこと言われなくて・・・・だな。・・・・・・・・ありがとう。」
「素直じゃん!」
「はぁ?おまえなぁ、調子乗ってんじゃないぞ。」
『チョップ』
「いたぁ~!お祝いしてあげてるのに、殴るなんてひどい!」
「愛のしるしだ!」
「ひどい~」
笑う瑛。膨れる私。
ふいに、瑛の手が私に伸びた。
「え?」
『ぎゅっ』
「・・・・・・・ありがとう。ごめん、その・・・・・・本当は、凄い嬉しい。」
「瑛・・・・・。」
瑛の胸に抱きしめられた。
「・・・・やっぱさ、今日、帰さない。」
「え?・・・・はぁ?」
「これから、二人だけでお祝い、な!」
「瑛・・・・・。」
「さぁ、珊瑚礁のバリスタが、助手のケーキの味を批評してやろう!」
「もう!瑛みたいにうまく作れるわけないじゃん。」
「ははは。うそだよ。・・・・・・おまえが作ってくれるものならなんでも嬉しいよ。」
「瑛・・・。」
「今日だけだからな、・・・その、褒めるのは・・・。」
「もう!!」
目を合わせて笑う。
「・・・・・・・おめでとう 瑛。・・・・・・・大好きだよ。」
「・・・・・ありがとう。・・・・おれも・・・・・。 愛してる。」
『チュ』
珊瑚礁の上には、まんまるなお月さま。
灯台の光がそっと差し込む。
二人だけのバースデー☆
お誕生日おめでとう瑛。
ずっとずっと大好きだよ。 あんまり無理して働かないでね。
<瑛の誕生日2016年 完>
昔に作った瑛誕生日話 → 瑛の誕生日(高校生ラスト)
→ 瑛の誕生日