線香花火(ハリー編) | Sweet Sweet Love Story(恋愛小説&ときメモGS夢小説&詩)

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詩や恋愛小説とか書いてます。ときメモGSシリーズの夢小説・・・特にハリーこと針谷幸之進くんを中心に書いてます。
いくつになっても恋愛続行☆毎日ワクワク過ごすために☆

瑛の誕生日、花火で盛り上がった帰り道・・・・。 やっぱり ハリーにも線香花火させたいよね(^^)ノ

ハリーラブラブで いっちゃいましょう☆


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ときメモGS夢小説~ONEPIECEをめざして小説版~-ハリーイメトレ

瑛くんたちを残して、珊瑚礁裏の浜辺を後にした。

志波くんとクリスくんと別れて

ハリーと一緒に歩き出す。

「なぁ。」

前を歩いてたハリーがくるりと振り返った。

「なに?」

「もう少しだけ、寄り道してかねぇ?」

「え?」

「ほら!」

ハリーがこっそり袋から取り出したのは線香花火。

「えー、線香花火!全部渡さなかったの?」

「オウよ、オレたちだって、やりてぇじゃん?」

「え・・・。」

「な、ちょっとだけ、楽しんで行こうぜ。」

そういうと、ハリーは私の腕を引っ張った。

「ちょ、ちょっと、ハリーってば・・・。」

「いいから、いいから!ついて来い!」


海岸通りから砂浜へ降りる。

遠くに打ち上げ花火を楽しむグループが何組か見える。

夏・・・・だもんね。

「よし、この辺でいいか?」

ハリーは立ち止まると、袋の中から線香花火を取り出した。

ほんの少しの線香花火。

「これくらいなら、全部あげてきちゃえば良かったのに。」

「なんだよ? オレとじゃ、つまんねーっつーのかよ?」

「そんなことないけど。」

「・・・ほら!」

ハリーはちょっと膨れ気味に私に線香花火を手渡した。

ふふ。

そんなハリーの顔見たら・・・。

そうなんだ、本当は、ハリーも線香花火やりたかったんだね。

花火、好きなんだ。

子供みたい!

でも、そんなハリーだから好きなんだけど。

「ふふふ。」

「なんだよ? 何笑ってんだよ?」

「べつに!」

ふふふ。

可愛い、ハリー。

「・・・いーだろ? 別に、花火好きなんだから・・・。」

え? 聞こえたの?

ハリーは不思議。

私の思ってることすぐに察しちゃうんだから。

・・・それだけ 気持ちが伝わってるってこと?

・・・・・・・って 思ってもいいよね?

「ふふ。いいよ。私も花火好きだから! ・・・火、つけて。」

「オウ!」

ハリーは得意げに 持ってきた花火用のライターで火をつけた。

「わっ・・・ そっとね。」

私は 静かにしゃがんで 腕をじっと固めた。

線香花火は パチパチと音を立てて

小さな火の玉を作り出した。

ハリーも自分の線香花火に火をつけて

私の横に並び、じっと肩を寄せた。

「か、風が来たら、この玉落ちちまうから・・・、じ、じっとしてろよ。」

とか言いながら、肩と肩がぴったりとくっついた。

やがて 火の玉から

ジジッ・・・と 小さな火の花が咲き始める。

「うわ~ やっぱり、キレイ!」

「オレ・・・、線香花火ってすっげー好きなんだ。」

「そうなの?」

「あぁ。儚いけどよ、なんか風流って言うのか・・・。

・・・大事なヤツとよ・・・ 見ていてーじゃん。」

「え?」

ハリーの大きな瞳の中で線香花火がはじけている。

「・・・大事にしてーつーか、この線香花火が最後まで落ちずに綺麗に咲ききるまで

まもってやりてーつーのか・・・

そういうところが、なんか、こー・・・、大事なヤツを守ってやりてーってのに

似てるような感じがしてよ。」

「ふうん。」

「なんだよ?」

「ううん、ハリーらしいな、って思って。」

「そうか?」

「うん。」

「・・・いつか、オレもそういうヤツが出来たら・・・、

一緒に線香花火やりてーなって思ってた。つーか、ずっと毎年

夏がきたら、一緒に花火やって・・・、最後は線香花火を二人でみてーなって思ってた。」

「・・・ハリー。」

「あ、べ、べつに、い、今がそうとか、言ってるわけじゃ・・・ねぇかんな。」

「ふふふ。わかってるよ。」

慌てるハリーがまたすごく可愛かった。

「うわっ、やっべ、腕揺らしちまった。」

「あ~あ、もったいない!」

「くっそ、次は、ちゃんと最後まで落とさねーでしてやっからな。」

そう言って、ハリーはまた線香花火に火をつけた。



夏の夜を彩る花火たち。

ひと夏の想い出にに香花火は小さく咲く。

これからも、ずっとずっと、ハリーと一緒に咲かせていきたいな。


「あ。。。。」

「うわぁっ!落ちそう!」

「ふふ、ハリーのへたくそ。」

「うるせぇ!」

「ふふふ。」

「オマエのおっきな火の玉だなぁ。」

「ふふ、夢がいっぱい詰まってるからね。」

「はぁ?どんな夢だよ?」

「教えない。」

「ズリィ!!!!」

「へへへ。」

「じゃ、その夢 もらった。」

「え?」


〃これからも ずっと 一緒に花火をしていくこと・・・〃


約束の  『チュ!』



海からの夏風が そっと線香花火の炎を揺らして行った。


ときメモGS夢小説~ONEPIECEをめざして小説版~-線香花火(一眼レフ)
(ハリーを思って 線香花火してみました)


<線香花火(ハリー編) 完>