琉夏の誕生日(琉夏編) | Sweet Sweet Love Story(恋愛小説&ときメモGS夢小説&詩)

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詩や恋愛小説とか書いてます。ときメモGSシリーズの夢小説・・・特にハリーこと針谷幸之進くんを中心に書いてます。
いくつになっても恋愛続行☆毎日ワクワク過ごすために☆

琉夏のお誕生日に☆ おめでとうを言いたくて(^^)ノ


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ときメモGS夢小説~ONEPIECEをめざして小説版~-琉夏アップ1


「だから バイト終わったら電話して。」

「終わったら? なんで?」

「・・・う~ん・・・。 いいから。」

「わかった!じゃ、おれ、バイトすっげ~急いで終わらすから。」

「あ~、ダメだよ 琉夏、ちゃんとアンネリーの閉店まででいいからね。」

「わかった、わかった。」

琉夏はいつもみたいににっこり笑ってバイトに向かった。

アンネリーの閉店時間は22時。

終わって、電話もらっても 1時間以上はある・・・。

そんなに電話してられないか・・・・。

困った。

あ、じゃあ、すぐにかけるから待っててって言えば

琉夏のことだからちゃんと家で待っててくれるはず。

う~ん、でも バイトのあとじゃ疲れて寝ちゃうかなぁ?

どうしてこんなことで悩んでるかって?

だって 明日は琉夏の誕生日なんだもん。

0時に・・・ 一番に 〃おめでとう〃が言いたいから。

もちろん、琉夏には内緒☆


22時15分。

携帯田震えた。

琉夏からの着信音が鳴る。

「もしもし、おれ!ちゃんと電話したよ。えらい?」

「うん! 琉夏 バイトおつかれ様」

「うん。今日は頑張った。」

「そうなの?忙しかったの?」

「ちょっとね・・・。」

「眠い?」

「うん、少し。でも大丈夫。おまえの声聞けたから。」

「ふふ。琉夏ってば。」

「あ・・・・。ごめん。おれ、コウに買い物頼まれたんだ。」

「買い物?」

「うん、コンビニ、寄って急いで帰らないと。」

「そうなんだ・・・・。」

「うん、ごめん。じゃ・・・。」

「あ、待って 琉夏!」

「何?」

「い、家に着いたら、また電話してくれる?」

「うん、いいよ。」

「絶対だよ?」

「うん、わかった。」

「あと、コンビニでのんびりしてちゃダメだよ。 すぐ帰ってね。」

「うん。わかってる。」

「本当に?」

「信用ない?」

「そういうわけじゃないんだけど・・・・。」

「なに? そんなにおれの声 聞きたいの?」

「え・・・・。」

「はは、まあ、いい。じゃ、ちゃんと電話するから 待ってて。」

そう言って琉夏は電話を切った。


23時が過ぎる・・・・。

でも、携帯がなる様子が無い。

まだ帰らないのかな?

まさか、事故ってないよね?

もしかして、帰ってコウくんと話しながら寝ちゃったとか?

色んなことが頭をよぎると

もう居ても立ってもいられなくなってきた。

行こう!

WEST BEACHに!

23時半。

こっそりと家を抜け出した。

大丈夫。誰にも気付かれてない。

あたりは真っ暗だったけど

琉夏が待ってる・・・その気持ちで強くなれた。

こうなると

やっぱり、顔を見ておめでとうが言いたい。

そっと携帯を鳴らす。

呼び出し音が何度も響くが

一向につながらない。

だんだんと気持ちが焦ってきた。

まさか?

変な人にからまれて・・・。

だめだめ!

変なこと考えちゃ。

きっと疲れてうとうとしちゃったんだよ。

海岸通を走りながら

やっとポケットの携帯の振動に気付いた。

『ピッ』

「琉夏!!!!!」

「ごめん! 一回帰ったんだけど、コウがどうしても

カップ麺は味噌がいいって言うから・・・・。

じゃんけんで負けちったから、もう一回コンビニ行って来た。」

「よかっ・・・・・・・・・・た。」

なんだ。

そうだったんだ。

よかった。無事で。

そう思うと・・・・。余計に早く琉夏の顔が見たくなった。

「ごめん。心配した?」

「当たり前じゃん!琉夏のばかぁ!」

ちょっと意地悪く言ってみたくなる。

急ぐ私の横を車が通り過ぎていく。

「・・・おまえ?どこにいるの?」

「え?」

「外?」

「え・・・なんで?」

「車の音がした。」

「え?さ、さすが琉夏。」

「家のそば?」

「え?」

「・・・・・ちがうな。波の音がする・・・。」

「え?」

琉夏・・・・・って 凄い。

「そこにいろ!」

珍しく琉夏がマジな大声で言う。

「な・・・・なに?」

「おまえ、こんな時間になにしてんだよ?」

『カンカンカンカン』

琉夏の部屋の階段を駆け下りる音がした。

『ギギーッツ』

WEST BEACHのドアが開く音。

『カタカタン』

琉夏のバイクを傾ける音。

「ちょ、ちょっと待って 琉夏。」

「なに?」

「・・・・もうすぐ着く。」

数十メートル先に WESTBEACHの建物が見える。

暗がりの中、人影が動いてる。

だんだんと走ってこっちに近づいてくる。

『タッタッタッタッ』

「ハァハァハァ・・・・・。」

「琉夏・・・・。」

「何してるの?こんな時間に!」

心配した琉夏の少し怒ったような嬉しそうな顔が見えた。

『ポーーーーーーン』

携帯の時報がなった。

「お誕生日 おめでとう 琉夏。

・・・・一番に言いたかったから。」

「え?」

「・・・・そしたら、やっぱり顔見て言いたくなっちゃったから。」

「・・・・・・・ばか。」

瞬間、琉夏のサラサラの金色の髪が私の頬に触れた。

「・・・・・・・琉・・・・。」

「・・・・・・ありがとう。」

『ギュッ』

琉夏の両腕の中はあったかい。

「あ・・・・ ごめん。急いでたからプレゼント持ってこなかった。」

「もういいよ。もらったから。」

「え?」

「・・・おれの一番欲しい物。」

「・・・琉夏?」

「・・・・おまえ。」

海からの夜風がそっと二人を包み込む。

お誕生日 おめでとう 桜井琉夏☆

私の一番大好きな人。


『チュッ』


<琉夏の誕生日(琉夏編)  完>