つづきですー。

SP終了後のレーナとコーチのコメント、そしてアーニャのコメントです。

世界選手権SP:エレーナ・ラジオノワ


Елена Радионова: «Теперь я знаю, что могу кататься и в таком состоянии»

エレーナ・ラジオノワ:こういった状況でも滑ることができるって今はわかる


欧州選手権とGPファイナルの銀メダリストであるエレーナ・ラジオノワが、上海で開催されている世界選手権SP終了時点で2位につけている。インナ・ゴンチャレンコの教え子は、高熱にもかかわらずSPをクリーンに滑りきった。レーナがミクストゾーンに出ているときに、彼女のコーチがそのことを語った。


ラジオノワは驚く。


―私が体調を崩したって、どうしてもうご存知なのですか?むしろスケーティングをやり切れたことがとても嬉しいです。これは私の人生で最も大変なスケーティングでした。でも、こんな状況でも滑ることができるんだって、今はわかります。


―いつ体調を崩されたのですか?


―練習で気分が悪かったのですが、それより前も。今日バスに乗っていたときにすごく悪くなりました。熱を計ったら38度でした。

―そんな状況でどうやって滑ったのですか?

―滑るしかありませんでした。集中しなければならないとは分かっていました。滑り始めたときも、ルッツに至るまでにも力はほとんど残っていませんでした。でも、自分に勝つことができ、困難を乗り越えることができて嬉しいです。今後のために大きな経験を与えてくれるでしょうし、極限の状態でも集中できるようになるでしょう。

―健康問題が起こるのは、これが初めてではありませんよね。

―たぶん、身体機能がコンディションのピークにくると、免疫機能が低下するんじゃないかと。

―そういう状況では何ができるのでしょうか。どうやって熱を下げるのですか?

―いえ、熱は下がりませんでした。ドクターが抗ウイルス剤をくれて、その後は自力で。

―リーザがあなたの前に演技してトリプルアクセルを跳びましたが、その情報は精神的なプレッシャーになりませんでしたか?

―いいえ、私の課題はクリーンに滑り、できる全てのことを見せることでした。そうすればなるようになると。だからプレッシャーになりませんでした。

―お大事に。


―ありがとう。明日がお休みでよかったです。回復するよう努めます。

出典:ФФККР


Инна Гончаренко: «Каждый солдат воюет своим оружием»

インナ・ゴンチャレンコ:戦士は各々、自分の武器で戦う


エレーナ・ラジオノワを指導しているインナ・ゴンチャレンココーチが、上海で開催されている世界選手権でぶつからざるを得なかった困難について語った。

コーチは説明する。―積み重なった状況の中、レーナは良くやりました。ファイターです。今日は熱があるのに滑って持ちこたえたのですから。彼女はこれまでも練習で不調を感じていて、何だかそれどころではないと言っていました。辛い長距離移動や環境への適応が響いているのかと思いました。でも、結果としてそれが風邪となって表れてしまったのです。あらゆることから判断して、ウイルスかと。レーナはくしゃみと鼻水が出ていて、つまりはあらゆる症状から病気だということです。ドクターは出来る限りのことをしています。レーナもそうです。

インナ・ゴンチャレンコはまた、近い将来、教え子にトリプルアクセルを教える予定があるかという質問に答えた。


―戦士は各々、自分の武器で戦います。リーザは自分の武器で、私たちは自分の武器で。各々が自分のやるべきことを、できる限り良くやる必要があるのです。大会が示してくれるでしょう。スポーツとは予知できないものです。常に最後まで戦わなくてはなりません。誰かが何かできるからといって、私たちはお手上げ、というわけではありません。

このように、インナ・ゴンチャレンコはコメントした。

出典:ФФККР




世界選手権SP:アンナ・ポゴリラヤ

Анна Погорилая: «Подготовка к этому чемпионату оказалась самой сложной»
アンナ・ポゴリラヤ:この選手権への準備が一番大変だった


ロシアの女子フィギュアスケート選手であるアンナ・ポゴリラヤは、上海で開催されている世界選手権のSPをミス無く終えることができなかった。彼女は3ループで転倒し、その結果、2位のエレーナ・ラジオノワに9点近く、1位のエリザヴェータ・トゥクタミシェワに17点近く及ばなかった。


この世界選手権まで、アーニャは最高のコンディションとは言えない状態だった。欧州選手権の後、彼女は練習中に右足を負傷。靭帯を痛めたことにより、準備がかなり困難となった。困難の中で、負傷した足を抱えたトレーニングは完全なものではなかったにしろ、ポゴリラヤは2週間しっかりと練習した。


アンナはコメントする。

―大会では何でも起こり得るのです。もしかしたら、私が世界選手権の前に病気になって、怪我をしたということが響いたかもしれません。この大会に向けた準備は最も大変で、最も面白いものでした。きっと私が足を痛めなかったら、全てが違う結果になっていたでしょう。最初は左足だけで滑っていました。右足を怪我していたからです。その後、痛みを我慢してジャンプを始めました。怒られたし、止められました。でも2週間で準備ができました。確かに、よりによってここ数日体調を崩していたんですけどね。


―あなたは前シーズン、世界選手権デビューされましたね。2度目の世界大会では緊張は増しましたか?

―緊張は同じです。2つの選手権を比べることはできません。そもそも、ある大会を他の大会と比べることはできません。違うホテルだし、リンクに出るのも違う時間だし、全てが違っています。ここでは心の中では落ち着いていて、全てやれるよう努めましたが、上手く行きませんでした。

出典:ФФККР

どうやらレーナは万全のコンディションではなかったようですが、試合後のフジテレビのインタビューでは笑顔で質問に答えていましたね。

アーニャは転倒して、その後の演技も辛そうだったのですが、やっぱり靭帯の怪我が響いていたのでしょうか。

女子は明日はお休みですから、ゆっくりしてもらって、少しでも回復した状態でフリーに挑んで欲しいですね。