アーケード街を歩いていると、とある店の前で少し人だかりがあった。

 

覗いてみると、一升瓶のp箱の上に箱、その上に新聞紙、

そしてその中には、小さなツバメの雛。

近くの幟の上には、親らしきツバメが見守っている。

 

その店の店主の、老婦人の話では、

・誰かがツバメの巣を落とした。

・他にも雛がいたが、どうやら持ち去ったらしい。

との事。

 

どんぶりカップにでも入れて吊るしたらどうか?というも、

老婦人は自分ではできないし、と仰る。

はしごはあるらしいが、元の巣の真下はスロープになっていて、

そこで使うのは不可能。

老婦人はどうにかして欲しい様子。

 

「あ、あそこにぶら下げてもいいですか?」

と、取りあえず場所を見つけ、次は巣の替わりになるもの。

 

「紙箱と紐、キリ有りますか?」と聞いてみると、店の中に招き入れてもらい、

「これでもいいですか?」と老婦人が用意してくれた。

 

それで箱を細工して紐を通し、新聞を敷き詰める。
おおよそ形が整ったので、ご婦人が用意してくれた柄杓で雛を箱に移す。

次にめどを付けていた場所に箱を吊るす。

 

さて、落ち着いてくれるだろうか?

端っこでちょっと外を気にしている。

肝心の親は・・・・・・

初めに置いてあった箱の近くを飛び交って、中々雛に気が付かない。

雛の方もしばらく声も出さずにいたが、少しは声を出し初めて、、、

 

あ!!

やっとこ、雛に気が付いて、餌をあげる。
取りあえず、一安心かな。

 

元気に巣立ってくれますように!