こないだのことです。
今だからこそ、笑ってこの事が話せるのですが、
ウチの長男がチャリで家を出た所で、
車にはねられました Σ(・ω・;|||
その時私は物置で作業をしていたのですが、私が外に行ってたと思いこんでたカミさんから携帯に電話があり、
長男ちゃんが車にはねられたの!すぐに帰ってきて!!!
と叫ぶように伝えてきたのでした。
急いで行ってみると、青年に膝枕をされ、あちこちから血を流している我が子が居ました。
オイ兄ちゃん、救急車は!? 呼びましたっ!どうもすみません!!! 土方の格好をした運転手は泣いていました。
おい長男! しっかりしろ、オレノ言うことが分かるか。自分の名前を言ってみろ!
幸い長男は自分が誰であるか分かるくらいだと知って取り敢えず安心しました。
運転をしていた青年以外にも何人か同乗していたらしく、口々に状況の説明をしてくれるのですが、
少々パニックになっていた私はよく飲み込めませんでした。
ここがぶつかった所です、
と指さした所は軽1ボックス車の中央の20cm大のへこみと、そこから30㎝ほど離れた所にあるゴムを擦ったような跡でした。
このへこみが体がぶつかったあとで、ゴムの擦れたのはハンドルの所です。
写真を撮っておこうと320万画素の携帯を構えましたが、息子が瀕死の状態(かも知れない)時にカメラで撮りまくるというのはなんだかその場の空気として躊躇われて、1枚だけしか撮れませんでした。
ていうか程なく救急車が来て、長男を乗せ、誰か付き添って下さい、というので自分が父親です! といって乗り込んでしまったものだから出来ませんでした。
頭が痛い、ゴメンナサイ、ウワーン、
と彼もパニック状態のようでした。救急士(っていうのか?)は要領よく彼に首を固定するギプスをはめ、傷の箇所を調べ、、問診書を書けと私に書類を渡してきました。
すぐに市立病院へ行くのかと思ったら、よく知らない外科に運ばれました。
現場に残してきたカミさんも知らない病院です。
待合いは、物々しく救急車からベッドごと降ろされた息子の姿に、興味深げでした。
病院について、救急車は患者とその父親を病院に引き継ぐと、サッサと帰って行ってしまいました。
レントゲンを撮って、頭蓋骨に異常がない、と言われひとまず安堵しました。
服を脱ぐと、体中あちこちが擦り傷だらけでした。
恐らく跳ね飛ばされた際に転がり、負った傷でしょう。
手足も骨折などはしていなかったようです。
でも彼が倒れていたのは、車とぶつかった場所から7~8mは離れていたように思います。
バウンドしながら転がっていったのだろうか?良く腕とか骨折しなかったな・・・などと思いました。
こんな非日常的な事態の展開の中で、私は妙に冷静でした。
こいつがもし死んだら、俺は泣くかな? はねた犯人を恨むだろうか?
自分自身、、なんとなく、死んじまったのか、しょーがないな という風にしか思えないような予想が立って意外でした。
長男とは、11年暮らしていることになるんだが、こいつのどれくらいを俺は知っているだろう?
この非常時にして、彼と私の距離が実は思っていたほど近くなかったことを感じて驚きました。
昔、佐世保で白昼、学校で同級生の女児にカッターで斬り殺された小学校六年の女児の父親が報道関係者だったこともあって注目を浴びてましたが、最後は「行ってきます」という本人の顔も見ないで交わした挨拶だったというけれど、もしこれで長男が死んでいたら、私はきっと彼と濃密に過ごしてこなかったこの11年間を悔やんだろうと思いました。
まぁそんなわけで、不幸中の幸い。 息子は擦過傷が8カ所、全治1週間と診断されました。