昨夜の夢の断片の話だ
親戚の集まりで立て替えたのであろう壱萬五千円を従妹が返しに来、
なぜかわたしの蔵書の一隅に置かれてあった
ふと、別な片隅を見ると、折りたたまれた紙幣が落ちているではないか
わたしはすかさず広げてみた
なんとそれは、五萬円紙幣

わたしは訝しがりながらもポケットに突っ込んだ
数刻後に、従妹が通りかかり、目顔で尋ねた
『落ちてなかった?』
わたしは無言で頭を左右した
というシーンなのだが、
何かの折に、親戚同士でちょいと立て替えるということはあり得るだろう
それはいい
なぜそこに、五萬円札がたまたま落ちているのだ!
所詮荒唐無稽な夢の中ではある
しかし、そんな中でも発揮されたおのれの小者ぶり
目覚めてからも、妙にリアルに再現できるそのシーンに
わたしは未だに唖然としている