帰りのバス代420円 | 蓼食う虫も好き好き

蓼食う虫も好き好き

自分が何科のなんという虫かはわかりませんが、時々見つけた蓼を齧ってみたいと思います




   きのう、また酔狂の旅にでました。



   ルートの詳細は省きますが、



   途中、江戸川左岸は矢切りの渡し付近で次の文言を記した碑を目にしました。




     水五則


   1.自ら活動して他を働かしむるは水なり


   1.常に己の進路を求めて止まざるは水なり


   1.障害にあい激しくその勢力を百倍し得るは水なり


   1.自ら潔うして他の汚れを洗い清濁併せ容るるの量あるは水なり


   1.洋々として大洋を充し発しては蒸気となり雲となり雨となり雪と変じ霞と化し凝っては玲瓏たる鏡となり


     而も基性を失はざるは水なり




     太田道灌作となっていました。



   

   なかなかのもんじゃんと思ったので、帰宅後ネットで検索してみました。




         この直後 「河口から1.75Km」 の表示あり


                                    無駄、と感じたのだが




   まず、表題の『水五則』には、『水五訓』、『水五教』などバージョンがあり、



   しかも、五が、六とか七の場合があるそうです。



   六とか七の場合の文言は検索しきれませんでしたが、



   とにかく、文言そのものも単語のレベルで幾分かの誤差があるようです。



   たとえば、”かしむる”が”かしむる”であったりとかです。




   そして、作者のことですが、私の目にした碑では大田道灌になっていましたが、



   じつは秀吉の側近であった黒田如水のものであるというのが大方の見方であるようです。



   道灌は室町時代の武将で、江戸城を築いたことで知られます。



   如水は、秀吉の天下統一に少なからず功のあった武将です。



   いずれの名(出家後)も水に関連しているので、もっともに思えるのですが、



   その実、文献上辿れるのは昭和4年がもっとも古いものだそうです。



   だから本当の作者は断定できないのが実情のようです。



   
        


        下に見えるブルーのものは住所レスのひとの簡易住居


        年期がはいっていた




   「なかなかのもんじゃん」 に 水を差されちまいました。