追悼 マギー・スミス | 銀幕と緑のピッチとインクの匂い

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映画は洋画、それも古い映画が大好き。本は外国文学。ドラマは洋物。サッカーは海外チームと代表の応援、という思いっきり偏った嗜好で、天の邪鬼に感想を語ります。但し、脱線話題多し。

 

紫婆様、亡くなる。

 

イギリスの大女優マギー・スミスが、27日に逝去しました。享年89。

 

マギー・スミスは、1956年に映画デビュー。1969年の『ミス・ブロディの青春』でアカデミー主演女優賞、1978年『カリフォルニア・スイート』で同助演女優賞をそれぞれ受賞しました。

 

 

素晴らしき戦場』『ナイル殺人事件』『名探偵登場』『地中海殺人事件』などに出演しました。86年のジェームズ・アイボリー監督の『眺めのいい部屋』では、シャーロット役を好演。92年の『天使にラブソングを…』では、修道院長を好演しています。

 

98年のフランコ・ゼフィレッリの幼年時代を映画化したという『ムッソリーニとお茶を』も良い映画でした。

 

 

2002年から始まったハリー・ポッターシリーズでは、良い魔女ミネルバ・マクゴナガル先生を演じ、ハリー・ポッターたち若い魔法使いを、慈愛の瞳で見つめていました。映画は、2011年まで続き、その間マクゴナガル先生を演じ続けました。

 

 

ハリー・ポッターは、全部見ましたが、これが彼女の代表作であって欲しくはないですね。

 

やっぱり、代表作のひとつとして、『ダウントン・アビー』の紫婆様こそ、彼女が老齢になってからの、彼女の魅力が爆発しています。何故、紫婆様と呼んでいるかというと、役名が先代グランサム伯爵未亡人、バイオレット・クローリーという名前だからです。年を取っていて、杖をついて歩いてはいるんですが、毒舌で、しっかり者で、伯爵家存続のためなら、何でもしてやるという根性の塊。特に、マシューのお母さんのイザベル・クローリーとの丁々発止のやり合いは、見所がありました。ダウントン・アビー、大好きでした。映画が2本作られましたが、3本目はどうするのでしょう。もし作るとしたら、いきなり紫婆様が亡くなったところから始めなきゃいけません。淋しいですね。

 

素敵だった紫婆様、安らかにお休みください。