エミー賞で『SHOGUN 将軍』が受賞 | 銀幕と緑のピッチとインクの匂い

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映画は洋画、それも古い映画が大好き。本は外国文学。ドラマは洋物。サッカーは海外チームと代表の応援、という思いっきり偏った嗜好で、天の邪鬼に感想を語ります。但し、脱線話題多し。

現地時間15日、米テレビ界最高の栄誉とされる第76回エミー賞の授賞式がロサンゼルスで開催され、『SHOGUN 将軍』の真田広之(63)が主演男優賞(ドラマ部門)を受賞しました。真田は、同部門初ノミネートにして、日本人初受賞という歴史的快挙を成し遂げました。

 

真田広之が主演に加えてプロデュースも務めた『SHOGUN 将軍』は、最高の栄誉とされる作品賞を受賞しました。 さらに、アンナ・サワイが主演女優賞。 フレデリック・トーイ監督が監督賞を受賞しました。『SHOGUN 将軍』は今月8日に発表されていた撮影賞や編集賞などの14部門と合わせると18の賞を受賞したことになり、1つのシーズンの作品として最多受賞記録を更新する快挙となりました。

 

作家ジェームズ・クラベルのベストセラー小説を映像化した本作は、天下分け目の合戦「関ヶ原の戦い」前夜を舞台に、戦国武将たちの陰謀と策略が混じり合うさまを描いた戦国スペクタクルドラマ。真田は、徳川家康にインスパイアされた戦国最強の武将・吉井虎永を演じたほか、プロデューサーも兼任しています。

 

ハリウッド制作ドラマでありながら、主要キャストおよびスタッフに多くの日本人が名を連ねている本作。主演の真田は、自分の出番がない日でも撮影現場にかけつけ、衣装や小道具、セットの細かな部分まで徹底的にチェックし、リアルな日本を描くことにこだわった。映画『ラスト サムライ』(2003)出演を経て海外に拠点を移してから21年、数多くの洋画大作に出演してきた真田が、キャリア集大成となる『SHOGUN 将軍』でハリウッドの歴史を塗り替えた。

 

ドラマ部門の主演男優賞には真田のほか、イドリス・エルバ『ハイジャック』、ドナルド・グローヴァー『Mr. & Mrs. スミス』、ウォルトン・ゴギンズ『フォールアウト』、ゲイリー・オールドマン『窓際のスパイ』、ドミニク・ウェスト『ザ・クラウン』など錚錚たる顔ぶれがノミネートされていた。

 

ディズニー+で放映されている『将軍』は、まだ見ていません。ハリウッドで描かれるステレオタイプの日本人じゃない、本当の日本人像を描いた、ということで評判で、見たい気持ちはあります。

 

ただ、困ったことに、『将軍』は、私にとって、子供の時に見た、リチャード・チェンバレンと島田陽子の印象が絶大なんですよね。チェンバレンさんはハンサムだったし、島田陽子は綺麗だった。島田陽子は、確かこの作品でゴールデングローブ賞主演女優賞を取ったはずです。音楽も、未だに頭の中で鳴っています。日本人俳優も、凄い顔ぶれが出ていたし、ハリウッドの渾身のミニシリーズだったと思うんですよね。ジェームズ・クラベルの原作は(読んでいないけれど)、三浦按針を主人公としたものだと思うので、また違った作品なんですよね。

 

とはいえ、日本人の作った作品が、これだけエミー賞を取るのは、快挙であることは間違いありません。