インガルス一家が、全員でマンケイトに行った帰り道、スー族の酋長レイム・ホースを追っているというアンダース保安官と助手たちに出会います。保安官は、吹雪が来るから気をつけるように、と忠告しますが、チャールズはもう春だから大丈夫と答えます。しかし、段々天気が悪くなってきて、本当に吹雪が来てしまいます。一家は、誰もいない小屋を見つけ、その中に避難します。吹雪の中、チャールズは薪を作りに出かけ、ひとまず暖かい環境が出来ました。しかし、食料は旅の分しか用意していませんでした。チャールズは、吹雪の中、猟に出かけます。一方、キャロラインと子供たちがいる小屋に、アンダース保安官が凍傷になりそうになってやってきます……。

 

 

大草原で初めて、人種対立を描いたお話です。アンダース保安官は、かつて白人を虐殺したスー族のレイム・ホースを憎んでいます。レイム・ホースのほうでも、それは同じだったでしょう。でも、レイム・ホースは白人を助けてくれます。保安官は、レイム・ホースが、居留地を抜け出した罪で彼を追っていますが、元々はネイティブインディアンの土地だったものを取り上げて、居留地に彼らを閉じ込めたのは白人です。考えたくないけれど、インガルス家の土地だって、かつてはネイティブインディアンのものだったのです。それを、ホームステッド法という法律を作り、政府が土地を耕した白人がそこを所持出来るようにしたのです。

 

さて、小屋の中でキャロラインと子供たちが遊ぶ「シモンは言った」という遊びは、アメリカでは大変ポピュラーな遊びで、「サイモンセッズ」というものです。シモンとサイモンとどちらの発音が正しいのかはわかりません。サイモンが言った、手を上に、というように、「サイモンが言った」を前につけると言われた通りにしなければいけません。しかし、突然「手を上に」とサイモンが言ったがついていない時に、その動作をしてしまったら、負けです。キャリーが引っかかっていましたね。

 

 

アンダース保安官を演じるジャック・ギンは、1931年生まれ。クリント・イーストウッドよりひとつ年下です。そのイーストウッド映画『恐怖のメロディ』『荒野のストレンジャー』に出ています。彼を有名にしたのは、TVドラマ『特攻野郎Aチーム』です。

Aチームを追いかけるフルブライト大佐役で出演しています。2022年9月9日に亡くなっています。