ウォルナットグローブ近郊に越してきたジョーは、農業学校で農業のことを本格的に学んできたプロだった。彼は、小麦粉の売値が下がり続けていることから、近隣の人に、小麦からトウモロコシ栽培に変えないかと提案する。ジョーの妻トゥルーディの実家がトウモロコシの種を売値で分けてくれるというのだ。チャールズやハンソンさん、その他何人もの農家が、トウモロコシ栽培に賭けてみることにする。ジョーは、みんなから、トウモロコシの種を買うお金を預かり、2週間の予定で、ひとりでミネアポリスに発つ。その間、チャールズたちは、希望に満ちて畑を耕すのだった。しかし、約束の日が来ても、ジョーは帰ってこない……。

 

 

ジョーの身重の妻トゥルーディを演じたのは、ジュリー・コッブ。

 

両親とも俳優の芸能人一家で、特に父親は、強面の名優リー・J・コッブです。数々の名画に出演していますが、一番有名なのは、『十二人の怒れる男』じゃないでしょうか。紳士のヘンリー・フォンダ相手に、乱暴で反論ばかりする陪審員役。あのナイフのシーンで、ヘンリー・フォンダにナイフを向けた時、ハッとして、陪審員全員が立ち上がりましたが、私もハッとしてしまいました。あの人なら、やりかねないと思ったからです。そんな名優を父に持つジュリー・コッブのデビュー作は、私の大好きな、そして世界中に大ファンがいるTVドラマの『スター・トレック』(私もトレッキー)です。

 

 

この写真を見ると、異星人役ではなく、エンタープライズ号の乗組員ですね。もしかして、カーク艦長の数多い一時の恋人のひとりだったのでしょうか。他に、『ガンスモーク』で父親と共演したり、全米の人が愛している『ゆかいなブレディ家』にゲストに出たりしているようです。メアリー役のメリッサ・スー・アンダーソンも、もっと小さい時ブレディ家にゲストで出ています。そのエピソード見ました。可愛かった~。

 

で、このジュリーさんですが、非常に恋多き人で、結婚離婚を繰り返しました。2番目の夫が、いいですか、よーく聞いてくださいね。大草原が縁で知り合ったエドワーズおじさんこと、ビクター・フレンチなんです。エドワーズさんの奥さんだったんです。でも、2年で離婚してしまいました。

 

その後も結婚離婚を繰り返しましたが、映画『ベイブ』のお父さんで有名な、そして、大草原でアルマンゾのお姉さんイライザ・ジェーンの恋人役としてゲスト出演するジェームズ・クロムウェルとも結婚し、15年連れ添いましたが、結局別れています。何かと、大草原に縁のある人なんですね。

 

さて、お話のほうですが、約束の日を過ぎても戻ってこないジョーの悪口を、皆がオルソンさんの店先に集まってしゃべっています。果ては、チャールズも仲間じゃないかと言い出す始末。そして、オルソンさんの店に買い物に来たトゥルーディに、彼らは酷いことを言ってしまうのです。泣きながら駆け出すトゥルーディ。その時、メアリーがとった気っ風が格好良かったですね。いやあ、大好きなメアリーですが、再度惚れました。それから、今回はオルソン夫人は、店の前を占領されていることもあるからですが、トゥルーディには親切で、小麦粉を配達させますから、って言ったりして、良い人でしたね。まあ、トウモロコシとは関係ないからでしょう。

 

それに、ハンソンさんの気っ風も良かった。さすが、町の創設者。町長さんみたいな人ですからね。

 

最後は、結局わかっていても泣いてしまいました。どうも、畑を耕す話に、私の涙腺は弱いみたいです。