AP通信によると、3月28日夜、アメリカの俳優ルイス・ゴセット・ジュニアがカリフォルニア州サンタモニカで逝去しました。享年87。

 

ニューヨーク市のブルックリン生まれで、ニューヨーク大学で演劇を勉強して、その後舞台俳優に。舞台で出演していた『レーズン・イン・ザ・サン』が、映画化されることになり、61年に舞台と同じ役で映画デビューします。その後、77年に大ヒットしたミニシリーズ『ルーツ』にフィドラー役で出演。エミー賞を受賞しています。

 

 

その後、82年の『愛と青春の旅立ち』で、鬼軍曹役を熱演しアカデミーとゴールデングローブの助演賞を受賞しました。アカデミー助演男優賞を受賞した初めての黒人俳優となりました。その後は、『ジョーズ3』千葉真一と共演した『エイセス/大空の誓い』『トイ・ソルジャー』など幅広く出演。

 

TVでも、『ピケットフェンス ブロックの捜査メモ』『デッド・ゾーン』『スターゲイト』『ER』『グッド・ファイト』など、様々な作品にゲスト出演しました。

 

 

好きな俳優さんでした。なんといっても、『愛と青春の旅立ち』。パイロットを目指して海軍士官養成学校に入学している候補生を猛訓練でしごく教官役を務めていました。リチャード・ギアとボクシングで対決して、ギアが泣きながら「帰るところがないんだ」というシーンがずっと頭に残っています。そして、無事、士官学校を卒業した彼らは、少尉となり、ルイス・ゴセット・ジュニアが演じる軍曹より、位が上になってしまいます。ひとりひとりを敬礼で迎える彼の心中はどうなんだろ、と思いながら、ずっとこの仕事をしているんだから、割り切っているんだろうな。こういう育てる人がいるから、良い士官が育つんだろうな、と思っていました。映画のあの有名なラストシーンより、私はこのシーンの方が感動しました。

 

 

『ルーツ』のフィドラー役も微かに覚えています。脇で光る凄く良い俳優さんでした。

『大草原の小さな家』のゲストにも出ています。今、第一シーズンから見直しているので、そのうちに彼と再会するでしょう。天国のランドン父さんにももう会えたでしょうか。

 

安らかにお休みください。