あの朝 | 銀幕と緑のピッチとインクの匂い

銀幕と緑のピッチとインクの匂い

映画は洋画、それも古い映画が大好き。本は外国文学。ドラマは洋物。サッカーは海外チームと代表の応援、という思いっきり偏った嗜好で、天の邪鬼に感想を語ります。但し、脱線話題多し。

阪神大震災から29年になります。

あの朝、激しい揺れで目を覚ましました。わっ、来た!私はすっかり東海地震が来たと思い込んで、大パニックに陥りました。

慌てて、TVをつけると、震源は阪神で、東海地震ではないことがわかり、申し訳ないことですが、ちょっとほっとしてしまったのです。ところが、段々神戸の映像が流れてくると、寸断された高速道路、止まってしまった新幹線、などが映り、ただ茫然とするしかありませんでした。

 

慌てて、実家に電話すると、実家(今住んでいる家)は、大した揺れではなかったと言われ、びっくりしました。当時、私が住んでいた家は、地盤が悪かったので、揺れが酷く感じたのかもしれません。何度も行った、大好きな神戸の映像は、本当にショッキングなものでした。崩壊した建物、火事の煙、とても同じ神戸とは思えませんでした。

 

私は、当時NHKBSのモニターをしていて、当日の番組は、勿論震災関連にすっかり変わったことを覚えています。

 

生まれた頃から走っているのが当たり前だった新幹線が寸断されたのが、特にショックでした。阪神には、友達と親御さんも住んでおり、TVから流れる死亡者氏名をハラハラドキドキしながら、聞いていました。電話しても、その日には通じなくて、ただ、死亡者名にも出てこず、やがて電話で無事なことが確認できました。

 

私が生まれて初めて経験した大地震でした。その後、東日本大震災も、被災地ではないですが、震度5強を経験し、家の中はぐちゃぐちゃ。ゴムで留めておいた食器棚も、遊びの部分があったらしく、がちゃんがちゃんと食器が落ちて割れる音を聞くのは、本当につらかったです。

 

そして、今年、新年早々、能登半島地震。情けないことに、地震酔いしてしまって……。現地の方は、どれだけ大変な思いをしているか。

 

ここは、南海トラフ地震が起きたら、大きな被害が出る地域です。おまけにうちは、築39年の木造。一応、最初の耐震基準は、OKでしたが、ひとたび大地震が来たら、こんな古い家、どうなることか。不安ばかりが募ります。

 

阪神大震災で亡くなられた方、被害を受けた方、私は現地にいたわけではないですが、あの朝の驚きは一生忘れられません。