モガンボ [DVD]/ワーナー・ホーム・ビデオ
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MOGAMBO

1953年アメリカ映画MGM カラー 116分

監督 ジョン・フォード

出演 クラーク・ゲイブル エヴァ・ガードナー グレイス・ケリー ドナルド・シンデン フィリップ・ステイントンローレンス・ネイスミス


ヴィク・マースウェル(クラーク・ゲイブル)は、仲間と共に、アフリカ奥地で動物園用に野性動物を捕獲する仕事をしている。ある日、突然ニューヨークからエロイズ・ケリー(エヴァ・ガードナー)という女性がやってくる。インドの王様に招かれてこの地に来たのだが、王様は急用で帰ってしまった後だった。ヴィクは、仕方なくケリーの面倒を見るうちに惹かれていくが、お互い意地っ張りなふたりは、反発しあうことも多かった。そこへ、人類学者ノードリー(ドナルド・シンデン)が、妻のリンダ(グレイス・ケリー)と共にやってくる。船で去ったはずのケリーが船の故障で戻ってくる。たくましいヴィクに惹かれていくリンダは、ケリーと張り合うが……。



アフリカの奥地で、野生動物を捕獲する仕事をしているクラーク・ゲイブルと、偶然に訪れたエヴァ・ガードナー。そして、夫の仕事でやってきたグレイス・ケリーの三角関係を描く作品です。なんと、監督が巨匠ジョン・フォードなのですね。



大西部から、大いなる大地アフリカへの舞台を移したジョン・フォードのカメラワークは、相変わらず良いですね。奥地に住むゴリラの映像など、学術的にも大きな意味があるものではないでしょうか。ゲイブルが捕らえた沢山の動物たち。特に、子象と戯れるエヴァ・ガードナーが可愛いです。



いささかお年を召したキング・ゲイブルを巡って対立するエヴァ・ガードナーとグレイス・ケリー。エヴァ・ガードナーは、旬の美しさがいっぱいで、グレイス・ケリーにはまだ初々しさが残っています。ただし、グレイスには夫がいて、このアフリカ行きもそもそも夫に同行してきたのであり、それなのに、ゲイブルによろめいてしまうのですね。



エヴァ・ガードナーのほうは、ゲイブルが好きなのに、どうしても意地を張ってしまって、反発しあってしまうのです。グレイスと一緒のときのゲイブルを見る時のエヴァの切なそうな眼が絶品です。それに、船に乗る前に、白いスーツで、パラソル持って、スーツケースの上に座っているエヴァさんが色っぽいです。ピアノに合わせて、麦畑の歌を歌っているところも素敵。『ショウ・ボート』でも歌っていましたが、彼女の歌は色っぽいです。



グレイス・ケリーは、あの清純さからは想像が出来ないような激情的な役です。でも、この役は、実は彼女の素に近いと読みました。いつもの彼女の役を知っているだけに、信じられない気持ちです。


そして、キング・ゲイブル。相変わらず、髭をいっぱい蓄えた自信いっぱいの男です。サファリですから、あのゲイブルがハーフパンツを履いているというのも、見ものです。

 


ジョン・フォードにしては、変わった作品ですが、とにかく出演者の豪華さに酔える映画です。そして、アフリカの広大さ、動物たちも楽しめる映画です。私の場合、ジョーを除いてですが。



トレイラーです。