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THE NEGOTIATOR
１９９８年アメリカ映画 ＷＢ カラー １３９分
監督 Ｆ・ゲイリー・グレイ
出演 サミュエル・Ｌ・ジャクソン ケヴィン・スペイシー デヴィッド・モース ロン・リフキン ジョン・スペンサー Ｊ・Ｔ・ウォルシュ レジーナ・テイラー ポール・ジアマッティ
シカゴ警察の凄腕交渉人ダニー・ローマン（サミュエル・Ｌ・ジャクソン）は、年金の横領と相棒の殺害容疑で告発されてしまう。彼は、内務調査局に乗り込んで、激高のあまり人質をとって籠城してしまう。ダニーは、西地区の凄腕交渉人クリス・セイビアン（ケヴィン・スペイシー）を呼び出せと要求する。そして、それ以降、クリスとしか交渉しないと言う。ダニーは、クリスに「内偵者と相棒殺しの犯人を見つけろ」と要求するが……。
人質事件の時に、犯人と交渉して何とか人質を助け出す交渉人という仕事が、この映画で大きくクローズアップされました。交渉人は、話術に長けていることは勿論ですが、冷静沈着で、相手の心を読み取らなければならない。絶対に、犯人を怒らせてはいけない。「いや、だめ」など、否定的な言葉を使うといけない。人質の命がかかっているシーンで、こうした仕事をやり遂げるのは、頭脳や技術は勿論、強い精神力が必要でしょう。この映画では、凄腕交渉人として並び立つふたりを主役にして、様々な謎を絡めていきます。
とにかく役者が豪華なのです。交渉人の仕事をしている時には凄いのに、激高して籠城してしまうサミュエル・Ｌ・ジャクソン。対するケヴィン・スペイシーは、表情ひとつ変えずに、ひたすら交渉人の仕事を全うしようとする。演じるのがケヴィン・スペイシーですから、上手いのは当然ですね。他にも、現場突入を訴える同僚に、私の大好きなデヴィッド・モース。上司たちに、ロン・リフキンや、ジョン・スペンサー。人質には、Ｊ・Ｔ・ウォルシュとポール・ジアマッティと、お馴染みの顔たちが共演しているのです。
この映画の中でも面白い、記憶に残るシーンのひとつが、ケヴィン・スペイシーの映画『シェーン』の話です。あの映画のラストで、シェーンは死んでいるのかどうか。ケヴィン・スペイシーは、死んでいると言うんですよね。それ以来、気になって仕方ありません。
手に汗握る交渉のやり取り。真実を探っていく過程。充実した演技の役者たち、と面白い要素が全て揃っています。実際、凄く面白いです。大体、いきなり警察の人間が、人質を獲って立てこもるという突飛な発想が良い方に流れていく映画だと思います。
トレイラーです。