私の好きなイイ男たち~カーチ・キライ | 銀幕と緑のピッチとインクの匂い

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映画は洋画、それも古い映画が大好き。本は外国文学。ドラマは洋物。サッカーは海外チームと代表の応援、という思いっきり偏った嗜好で、天の邪鬼に感想を語ります。但し、脱線話題多し。

 今、日本で開かれているバレーボールのワールドグランドチャンピオンズシップ、通称グラチャン。アメリカ女子チームの監督をしているのが、かつての名選手カーチ・キライです。

 1960年11月3日生まれ。84年のロス五輪で金メダルを獲得しました。85年のワールドカップからは、若きキャプテンとしてチームを引っ張り、世界選手権、88年のソウル五輪と金メダル4冠を果たしました。さらには、96年のアトランタ五輪では、ビーチバレーで再び金メダルを獲得しました。

 「ミスターバレーボール」と呼ばれ、絶対的な力と人気を誇った選手です。彼とその格好良い仲間たちは、素晴らしくクレバーなバレーを繰り広げ、栄冠を沢山掴みました。カーチだけでなく、あの頃のアメリカチームの全員が大好きです。

 詳しくはこちらへ。2007年の記事で、いささか古いですが。

http://ameblo.jp/lm002974/entry-10053785021.html


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 バレーボールを見に行くたびに山のように写真を撮りました。その中でも、これが一番お気に入りの一枚。カーチはとてもハンサムでして、サラサラの金髪が美しく、鼻もすっと通っていて、横顔が素敵なのです♪

素人にしては、良く撮れていると思いませんか(自画自賛 笑)。

 さっき、試合を見ながら(今日、いや、昨日は日本対アメリカ戦でした)ふと考えました。

 私って、カーチとアメリカチームを見るために、一体いくらぐらい使ったのだろう、って。

 実は、彼らの練習風景が見たいがために、アメリカバレー協会に手紙を出して練習スケジュールを確認し、サンディエゴまで見に行きました。ロサンゼルス滞在の旅だったのですが、そのうちの3日間をはるばるサンディエゴまで出かけるのに費やしました。

 そして、何と私はソウル五輪まで見に行っているのですあせる現地で、彼らが金メダルを手にして飛び上がる瞬間を目にして、泣いてしまいました。

 この二つの海外旅行。そして、写真を撮るために、大きな望遠カメラを買いました。これが10万円!体育館だから光が弱かったのですが、選手の目つぶしになるので私は絶対フラッシュはたきませんでした。だから望遠カメラにフラッシュをつけていませんでした。フラッシュなしでも綺麗に撮れる高感度フィルムが当時で一本1000円。一度の遠征で4本は使いました。そして、その現像代、プリント代。気に入った物は引き伸ばして部屋に貼っていました。

 さらには、試合の入場料。私はいつもアリーナ席(1階席の良いところ)だったので、これが4試合ある大会だと、一日10000円!でも、アリーナだと写真も綺麗に撮れるし、全日本相手には無理ですが、当時は外国チームだとガードが緩く、選手に近づいて、運が良ければお話したり、サインを貰ったりできたんです!だから、それをねつらって、無理してもアリーナ席。

 地元名古屋の試合は勿論見に行ったし、東京、横浜、大阪、神戸、広島。当然、往復の新幹線代がしっかりかかります。試合は連日あるので、移動して見たりして、2泊3日の泊りがけの観戦も何度もしていて、宿泊代、食事代、雑費。

 隆盛期にはバレーボール雑誌が4~5冊出ていたので、それらを全部買い、さらには大会の特集号も買い、アメリカからバレーボール雑誌を取り寄せ、アメリカからビデオも取り寄せ……。

 そうやって、考えていくと、どう考えても、軽く100万円を超すのです!!ああ、私がカーチと愛するアメリカチームのために、費やしたお金って!!すっかり青くなりました。

 これを貯金しておけば、今頃どんなに有難かったか!!おまけに、私は学生でした。

 思いっきり恐怖と後悔に打ちのめされて、しばらく大ショックでおとなしくなった後、考えました。

 まさしくあれは青春でした。とんでもないお金をつぎ込んだけれど、私は情熱に燃えて幸せでした。人から見ればただの追っかけですが、ひとつひとつの試合は一期一会。その一度しか見られないものです。

 後悔しても今さらお金が戻るわけでもなし。だから、思うことにします。彼らと出会えて幸せだった……彼らの全盛期に彼らの栄光の数々を見られて幸せだった……と。