世界史は面白い | 銀幕と緑のピッチとインクの匂い

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映画は洋画、それも古い映画が大好き。本は外国文学。ドラマは洋物。サッカーは海外チームと代表の応援、という思いっきり偏った嗜好で、天の邪鬼に感想を語ります。但し、脱線話題多し。

 高校3年生が必要な単位を履修しなかったということで、あちらでもこちらでも暴露されて大騒ぎになっています。その筆頭が世界史。受験に関係ないから勉強しない、という気持ちはわかりますが、かつて世界史大好き少女であった私は淋しさを感じてしまいます。


 やたら暗記することが多くて大変な科目と思われそうな世界史ですが、暗記科目として位置づけることがまず間違っているんじゃないかなあ。遙か昔の年号なんて大雑把なところを知っていればいいわけで(第2次大戦のように最近のものは違いますよ!)、それより、こっちにあの国、そっちにこの国、それであっちの向こうにはあの国があって、こことここが敵対しているからあそこと手を結んだ、とか、理詰めで考えていく方がずっと面白い科目だと思います。


 そもそも私が世界史に興味を持ったのは小学生の時です。小学校低学年にして『ベルサイユのばら』にはまり、フランス革命に興味を持った私は6年ぐらいで学習する大雑把な世界史のフランス革命の項を学習するのが楽しみで楽しみで仕方ありませんでした。勉強が楽しみなんて、後にも先にもあの時ぐらいかも(笑)。


 その後、外国映画好きになって、歴史ものなんぞも沢山見るようになると、世界史を履修しておいて本当に良かったと思いましたよ。インノケンティウス3世とか、十字軍とか、抵抗なく受け入れられますもの。今のイスラエルの中東に於ける状況だって、世界史でバビロン捕囚から勉強していれば、どれぐらい根が深いか、何となくわかってくるというものです。


 だから、受験に関係なくても、これからのグローバルな世の中を生きる若者たちには是非勉強して欲しいと思うんですけれどねえ。今の彼らが於かれた状況には、思いっきり同情しますし、この時期に受験に関係ない科目を何十時間も勉強しろ、と言われたら、思いっきり困りますよね。そこのところは、どうにかしてあげて欲しい。多分、これだけ事が大きくなれば何らかの温情判決が出ると思いますけれど、渦中の受験生たちがこの騒動で世界史嫌いにならないことを願います。ま、どれだけ世界史が好きだった、と言っても、○○年も経てば全ての記憶も霧の彼方で、映画を見ても歴史上の出来事や人物の名前が思い出せなくて、頭を抱えることになるんですけれどね。